【高校野球】桐光学園・野呂雅之監督、最後の夏終わる 松井裕樹母校が5回戦敗退/神奈川
<高校野球神奈川大会:桐光学園4-6日大藤沢>◇20日◇5回戦◇サーティーフォー保土ケ谷球場
春夏合わせて5度の甲子園出場を誇る桐光学園が、日大藤沢に敗れた。
桐光学園野球部を41年間率いてきた野呂雅之監督(64)はこの敗戦をもって、勇退する。
早実、早大を経て84年に同校の監督に就任。この夏は吹奏楽部が野呂監督の功績をリスペクトし「コンバットマーチ」など早大の応援曲を演奏した。
推薦制度もない状況からチームを作り、98年夏には初めて東神奈川大会(同年は神奈川は東西2地区分割)の決勝に進出。しかし甲子園春夏連覇を達成した松坂大輔投手を擁する横浜に大敗。そこから激戦区神奈川の上位常連校となった。
甲子園初出場は01年春。12年夏には2年生左腕の松井裕樹投手(現パドレス)を擁し、同投手は甲子園1回戦の今治西戦で1試合22奪三振の大会記録を樹立し、その後ベスト8にまで進出した。
通学圏内の生徒で部を構成し、自主性を重んじてきた。卒業後、強豪大学の野球部で主将を務めたOBも多い。横浜や東海大相模ら強豪が居並ぶ神奈川で、近年はフィジカル面を重視。部員たちには洞察力も求め、トーナメントの戦いを「5対2」で勝つ野球を理想に求めてきた。