耐久対星林 1失点で完投勝利を飾った星林・則藤(撮影・和賀正仁)

<高校野球和歌山大会:星林2-1耐久>◇20日◇3回戦◇紀三井寺公園野球場

両エースによって繰り広げられた熱い投手戦は、星林の最速145キロ右腕・則藤瑞起投手(3年)に軍配が上がった。

安定して140キロ台をマークした速球と横に大きく変化するスライダーを中心に6回途中まで耐久打線を無安打に抑えた。さらに要所では、自身が理想とする広島森下を参考に昨冬磨いたというチェンジアップを織り交ぜ、三振の山を築いた。

6回に暴投で1点を失ったが、9回3安打1失点10奪三振。129球の力投でチームを勝利に導いた。

耐久も好投手の野崎健友(けんゆう)投手(2年)が8回6安打2失点の好投。立ち上がりで苦しんだが、2回以降は星林打線を無失点に抑えた。

星林・辻知幸監督(49)は「2回以降は点が取れず苦しんだが、則藤が頼もしかった。今日の勝因はピッチャーに尽きる」と、熱投の末に投げ勝った則藤に賛辞を贈った。この勝利で25年ぶりの夏8強入り。今春の県大会で準Vに甘んじた悔しさが原動力だ。「(春決勝で敗れた)智弁和歌山と戦うまでは負けられない」と意気込む則藤。リベンジの先にある35年ぶり5回目の聖地にたどり着くまで、腕を振り続ける。

◆則藤瑞起(のりふじ・みずき) 2007年(平19)11月12日生まれ。和歌山県和歌山市出身。小学1年から貴志少年野球団で野球を始める。中学時代には和歌山ボーイズに所属し、投手としてジャイアンツカップ8強の成績を残した。変化球はカーブ、スライダー、チェンジアップ、フォーク。173センチ、68キロ。右投げ右打ち。憧れの選手は広島森下。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【高校野球】星林が25年ぶり8強入り 最速145キロ則藤瑞起がエース対決制す熱投/和歌山