【高校野球】絶対王者・滋賀学園が土田兄弟の零封リレーで8強入り/滋賀
<高校野球滋賀大会:滋賀学園10-0膳所>◇19日◇3回戦◇マイネットスタジアム皇子山
滋賀大会21連勝中の絶対王者が6回コールドで8強入りを決めた。
この日の先発は最速145キロ右腕の土田悠翔投手(3年)。武器であるストレートとスライダーを軸に、5回無失点7奪三振と試合を組み立てた。
プロ注目のエース長崎蓮汰投手(3年)の登板はなかったが、土田悠も昨夏と今春の2度聖地を経験したもう1人のエース。最後の夏に照準を合わせてしっかり備えている。
「困ったら決め球のスライダーに頼ってしまうので、練習試合ではスライダーを封印した。カットボールやスプリットにも自信が付いたし、最高球速が2キロ上がった」と、底上げに成功。今夏も強力な2枚看板を形成する。
そんな投手陣に新たな戦力が加わった。この日が公式戦初登板となった、土田悠の弟・土田義貴投手(2年)だ。10点リードの6回に登板し、2死満塁のピンチを招いたが、無失点で試合を締めくくった。
常に一歩先を行く兄の背中を追いかけ、地元金沢を飛び出して滋賀学園の門をたたいた。「ピンチの場面でベンチから兄が声をかけてくれて頼もしかった」と、初の兄弟継投に笑顔を見せた。
兄の悠翔は「普段から後輩にはアドバイスをするが、弟にはあえてしない。自分で勝ち取った背番号だと思うので」と、兄弟でつかんだ勝利に喜びもひとしおだ。
山口達也監督(54)は「兄は神経質だが、弟はひょうひょうとしていて正反対。弟も状態が上がっていたので、今日は兄弟継投を試せて良かった」と振り返った。
全国区のダブルエースに新たな戦力も加わった盤石投手陣を中心に、滋賀連覇へ突き進む。