【東京V】綱島悠斗、長友イズム吸収「絶対に来年のW杯に選ばれるためのプランを立てている」
東アジアE-1選手権(韓国)で日本代表デビューを果たした東京ヴェルディDF綱島悠斗(24)が、38歳の鉄人・長友佑都(FC東京)の姿勢に触発され、来年のワールドカップ(W杯)出場を本気で目指している。
活動中はチャンスとばかりに長友に“マンマーク”で接し、さまざまな学びを得て帰ってきた。
「たくさん吸収したことはありまして、その中でも一番自分が衝撃を受けたのは、自分との向き合い方というか、向き合うその次元が違うなっていうのはすごく一緒にいて感じました。そこは自分自身もっとやらなきゃっていう感覚にはなりましたね」
長友と言えばW杯に4度出場したレジェンドで、日本代表史上初の5度目の大舞台を目指している。衰えのないプレーはもちろん、その比類なき経験値からくる考え方も含めプロ中のプロだ。
「長友さんは世界トップレベルの基準を知っているので、常に僕と話をする時も世界のトップ基準で話をしてくれますし、振り返りのところで“世界は”“W杯に出たら”とか、常に世界を見ながら話をしている。今やるべきことがすごく整理されているなという印象を受けたし、今38歳ですけど、その歳でA代表でトップでやれている理由がやっぱりある。それを一番感じました」
代表では長谷部誠コーチからもドイツでの経験談を聞かせてもらったり、森保一監督や斉藤俊秀コーチからは、もっと上のレベルの選手になるために何が必要かという話を個人ミーティングで指導を受けた。自身の今後のキャリアを見据えた上で、あふれんばかりの学びと刺激を抱えて帰ってきた。
「自分自身、この大会で満足したかって言われたらまったくそうでもない。すごく悔しい思い、最終戦(対韓国)に出られなかったという悔しい思いもありますし、絶対に来年のW杯に選ばれるために何をしたらいいのかっていうのは、もうプランを立てている。本当にその悔しさがあるからこそ、自分自身高い目標に向かってやっていけるなってあります」
次節は20日にFC町田ゼルビアと対戦する。攻撃力のあるチームだけに、綱島の力が試される場となる。
「オ・セフン選手とか含めてそういった選手をはね返さないといけない。そういう能力が足りないから、最後の韓国戦に出場することは多分難しかった。僕自身、攻撃に特長があるというふうに思っていますけど、そのストロングを逃しつつ、ディフェンダーとして大切な能力。競り合いだったり、ポジショニングのカバー、1対1のところはもっと高められると思いますし、そこが高められたら自分自身の可能性はもっと広がってくると感じている。そこは楽しみだなと思っています」
城福監督からは、代表から戻ってきての初戦が大事だと発破をかけられている。“日本代表”として注目されるからこそ、そこで肩書に見合うプレーができるかどうか。今後への一歩となってくる。
「自分が持てるパワーを120%出していかないといけない。来年のW杯の選考っていうのは、もう次の試合から始まっていると思うので1試合1試合集中して、自分がより成長できるように色々な面でチャレンジしていきたいと思っています」
強いまなざしでそう語った。日本代表という場所は、確実に選手を大きく飛躍させるスプリングボードの役目も果たしている。綱島は間違いなく、ステージをさらに一つ上げ、高い目標を掲げている。W杯出場は手の届くところにある、それをつかめるかどうかは自分次第-。そう考えている。【佐藤隆志】