【高校野球】白樺学園が2年連続甲子園まであと2勝 4番・冨沢悠斗が投打で貢献/北北海道
<高校野球北北海道大会:白樺学園4-2クラーク>◇15日◇準々決勝◇旭川スタルヒン
昨夏覇者の白樺学園が2年連続の甲子園まであと2勝とした。昨夏決勝の相手だったクラークを退け、3年連続の4強に入った。4番・冨沢悠斗外野手(3年)が初回に先制打を放ち、4回には公式戦初となる右越えソロ本塁打をマークして2点目を追加した。投げては7回2死二、三塁のピンチから3番手で登板すると、空振り三振でしのぎ、最後まで無失点で試合を締めた。昨夏の甲子園で悔しい思いをした背番号9が、聖地での雪辱に燃えている。
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9回2死満塁のサヨナラのピンチ、最後の打者を二飛に仕留め、マウンドの冨沢は「ふぅ」っと大きな息をはいた。帽子を脱いでほっとした表情で整列した。12日の初戦旭川実戦では8回から救援し、2回2失点で満足の投球ができなかった。打撃でも4打数無安打。「この2日間しっかり取り返す、絶対誰よりも活躍するって思いだった。結果につながって良かった」と笑顔を見せた。
4番として、仕事を全うした。1回2死二塁、145キロ直球を中前にはじき返して先制点を奪った。4回には右翼席にアーチを描いた。打った瞬間「これいったかも」という好感触があった。何度もガッツポーズしながらダイヤモンドを1周した。
原動力は1年前の悔しさ。昨夏甲子園1回戦創成館戦で「5番一塁」でフル出場し、4打数無安打だった。9回2死一塁で三振でゲームセット。0-1で敗れた。「最後のバッターになり、負けてから1年間本当に悔しくて、あの舞台でもう1回取り返したいって思いだった。もう1回あそこに戻って活躍するって気持ち」と雪辱に燃える。
室蘭西中時代は洞爺湖シニアで今秋ドラフト上位候補の健大高崎の158キロ右腕、石垣元気投手(3年)とチームメートだった。今年1月には地元室蘭市内で再会。24年センバツ優勝右腕の注目度に「石垣がずっと目立っていて、うらやましい。甲子園で戦いたい」と直接対決を熱望する。そのためにもあと2勝。21日エスコンフィールドでの準決勝では士別翔雲と対戦する。【保坂果那】