軽めのランニングで調整するオスナ(撮影・梅根麻紀)

コンディション不良で6月中旬に離脱したソフトバンクの守護神、ロベルト・オスナ投手(30)の1軍復帰が大幅に遅れる見通しとなった。14日、みずほペイペイドームに姿を見せた右腕は「投げる状態とかではない」と現状を説明。開幕直後から上半身に違和感があったことも明かし、投球が再開できずに復帰メドが立たない状況だ。首位日本ハムを2・5差で追うチームは代役守護神杉山を継続し、逆転Vへ試練の夏を乗り切る。

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オスナは約1時間、本拠地みずほペイペイドームの外野をランニングした。コンディション不良による戦線離脱から約1カ月が経過したが、まだ投球は再開できていない。下半身中心の独自リハビリメニューで練習に汗を流している。

「今は投げる状態とかではなく、まだそこまではいっていない」。6月18日の広島戦(マツダスタジアム)で1イニング2失点。翌19日に「コンディション不良」で出場選手登録を抹消された。今季は25試合に登板して3勝1敗、8セーブ、防御率4・32。開幕からなかなか調子が上がらず、小久保監督も再調整を決断した。ロッテから移籍3年目の今季も、指揮官は絶対的な守護神としてオスナを指名。開幕からクローザーを務めてきたが、復調の姿は見られなかった。

オスナは開幕後から上半身に違和感があったことも明かした。「(上半身に)違和感みたいなのを抱えていたのは結構前からあった。(痛みは)あったけど、投げられますという状態はチームに伝えていたので、痛い痛くないは関係ない。自分は投げられると思ってやっていた。痛みがなかったかと言われたらウソになるが、違和感は前から抱えていた」と神妙に話した。

上半身のコンディション不良は回復傾向にあるものの、まだ投球のメドが立っていないのは事実だ。「痛みはだいぶよくなっているけど、まだ投げられる状態ではないと思う」と慎重にトレーニングを続けていく考え。球宴期間中に投球練習を再開できたとしても、実戦復帰までは最低でも1カ月ほど時間を要し、最短でも8月中旬にずれ込むのは必至。倉野投手コーチも「今の現状では投げられていないというところですね」と厳しい表情だった。

チームはオスナ離脱以降、新クローザーに杉山を起用。2・5ゲーム差で首位日本ハムを追っている。代役守護神杉山を継続し、新勝利の方程式で正念場の夏を乗り切る。

◆今シーズンのオスナ 春季宮崎キャンプは独自調整のS組で2月15日から合流。シーズン初登板は3月29日の開幕2戦目のロッテ戦。同点の9回、1イニングを3者凡退に抑えた。初セーブは4月8日のオリックス戦。だが、同17日の楽天戦で2点リードの9回に代打村林に同点2ランを浴びるなど4安打3失点。6月6日のヤクルト戦は先発モイネロの8回18奪三振、無失点の快投を受けて救援したが、9回サンタナに同点2ランを被弾。同18日の広島戦でも2失点し、19日にコンディション不良で出場選手登録を抹消された。今季は25試合に登板し、3勝1敗8セーブの成績。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【ソフトバンク】オスナ1軍復帰大幅に遅れる見通し「投げられる状態ではない」逆転Vへ試練の夏