【高校野球】龍谷大平安・川口知哉監督が夏初勝利「つかめる位置にいる」令和初Vへ手応え/京都
<高校野球京都大会:龍谷大平安9-0京産大付>◇13日◇2回戦◇あやべ・日東精工スタジアム
春夏最多の甲子園出場回数を誇る龍谷大平安(京都)が初戦突破し、97年夏準優勝左腕で元オリックスの川口知哉監督(45)は、就任後初の夏白星を飾った。「選手の状態はいいので、いつも通りやってくれたらそれでいい」と7回コールド発進を静かに喜んだ。
先発で左腕の高信(たかのぶ)春太投手(3年)が、3回2安打無失点。3回に味方の失策で1死二塁のピンチを招いたが、「うまく修正できた」と左打者が続く4、5番を左飛と三振。3年生投手陣で0封リレーを完成させた。
今春、部員への暴力問題で30年以上率いた原田英彦氏(65)が退職し、コーチから指揮官に就いた。高信は川口監督について「常に話しやすいように接してくださる。『こうしたい』との意見も、言えるようになった」と話す。現在は選手が希望する練習を取り入れ、大会中は個別練習に取り組むことも認めた。気づきから己を知り、強みを引き出す川口流の指導が浸透しつつある。「僕たちに日頃から『自分の特長はなんや?』と生かすため、どうすべきか、常に言われている」と高信。指揮官は「本気で(夏の甲子園出場を)つかめる位置にいる」と手応えを感じている。名門が新たな形で令和初の京都大会制覇を目指す。【中島麗】