ロッテ対西武 8回1失点の好投で今季3勝目を挙げた西武先発の与座(撮影・小沢裕)

<西武5-1ロッテ>◇12日◇ZOZOマリン

西武の与座海人投手(29)はリベンジしたかった。5月23日、ZOZOマリンでのロッテ戦。4回途中、打者22人に対し被安打11、8失点の大炎上だった。「…聞かないでください」。蒸し返されたくなかった悲劇の夜。だから、束になった励ましがうれしかった。

「頑張れ、頑張れ、ヨーザ!!」

試合前、左翼席前で準備していた時に耳に届いた、西武ファンの大合唱。自然と手を挙げて応えた。「この球場、スタンドと近いんで。ファンの方々が僕の真ん前にいたので」。獅子党が誇る“青炎”に後押しされ、8回5安打1失点で3勝目を手にした。

アンダースローからの、得意のスーパークイックは少なめ。初回は1球も使わず。「前回そこを狙われたのもありますし」。慎重に行った。前日11日は救援陣が7人登板。「リリーフ陣からプレッシャーが半端なかったので。1人で投げろと」。そんな“制約”の中でさわやかに投げた103球…いや、104球か。試合前、左翼席で1人の少年が視界でくっきりした。「せっかく応援に来てくれて、思い出になればなって」。ウオーミングアップの球をポーンと渡したのが1球目。心温かな与座らしい夏の夜だった。【金子真仁】

西武西口監督(与座が8回まで好投し貯金2に)「できるだけ長いイニングを投げてほしかったところ、こういう形で本当に期待に応えてくれました」

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【西武】与座海人リベンジ3勝、8回103球+少年に1球「思い出になれば」心温かな夏の夜に