【高校野球】水の都の投げる哲学者・大垣北の坪真都7回10K6失点 座右の銘の真相は…/岐阜
<高校野球岐阜大会:大垣北8-7飛騨高山>◇12日◇1回戦◇プリニーの野球場
大垣北(岐阜)の最速149キロ右腕・坪真都(まなと)投手(3年)は7回4安打6失点(自責2)だった。3回まで、味方の失策や四死球が絡み毎回失点。「序盤は力が入っていて、勢いでいこうとしていた」。立ち上がりに苦戦したが、3回終了後の水分補給の時間を挟み、4回から3イニング連続で無失点。「序盤に(仲間が)点をとってくれて、結構吹っ切れて笑顔で投げられた」。リラックスした気持ちで、後半へ仕切り直した。
視察した中日スカウトのスピードガンで、最速144キロを計測。直球と多彩な変化球が光り、昨夏全国制覇した京都国際が行うダッシュのメニューを参考に体力を強化。球数100球を超えた6回には、140キロ台を計測。技術に加え、スタミナに定評がある。近藤健二監督(40)は、坪を「すべて感心します。探究心、決断力、持続力、野心がある」と評する。
座右の銘は「働かざる者、食うべからず」-。坪は「働くとは、野球での練習。食べるというのは、試合で結果を出すこと。練習しない人が、結果を出せるわけがない」と力を込める。
創部127年目の公立の伝統校は今春も東大、京大、名大など複数の合格者を出した。背番号1を背負う坪は「自分は、そのつもりですが、夏が終わってから監督と話します」と高卒でのプロ入りを志望。春夏通じて1951年(昭26)夏以来の甲子園行きへ、チームを引っ張る。
◆坪真都(つぼ・まなと)2008年(平20)3月4日生まれ、岐阜県大垣市出身。小学1年から江並野球少年団で野球を始める。中学では大垣ボーイズでプレー。大垣北では1年夏からベンチ入り。1年秋から背番号1。177センチ、71キロ。右投げ左打ち。