C大阪高橋(25年5月撮影)

9月27日にチリで開幕するU-20ワールドカップ(W杯)日本代表の主力、セレッソ大阪DF高橋仁胡(19)が、全治3カ月の重傷を負ったことが9日、分かった。

複数の関係者によると、右足甲(小指付け根の第5中足骨)の骨折とみられ、既に手術を行ったといい、全治3カ月と診断されたもよう。完治がその通りになれば、U-20W杯出場には間に合わない。

近い将来のA代表の左サイドバックにも期待される高橋は、5日の大阪ダービーに先発。前半終了間際に相手との競り合いでジャンプし、その着地で右足甲を負傷。痛みで顔をゆがめ、そのまま後半からベンチに退き、6日か7日に即座に手術したとみられ、現在は松葉づえで生活している。

第5中足骨の骨折はサッカー選手に多いけがで、完治後もけがの再発が多い箇所とされる。そのため、復帰には慎重にならざるをえなく、日数的に間に合わないU-20W杯への強行出場は考えにくい。

アルゼンチン人の父と日本人の母を持つ高橋は、スペインで生まれた。バルセロナの下部組織育ち、昨夏にC大阪へ逆輸入で加入。今季はJ1初出場を含め、ここまで15試合1得点、うち先発は9試合だった。

6月1日清水戦では、J1初得点もマーク。体力はチーム随一で上下動のパワーは破壊力満点で、本場欧州で育った能力の高さを示していた。

23年のU-20W杯アルゼンチン大会にも飛び級で出場した高橋は、代表で不動の左サイドバックに定着。今回のU-20W杯予選となった2月の同アジア杯中国大会でも全5試合に出場し、ベスト4の原動力になっていた。2大会連続で世界舞台を踏むのは確実視されていた。

J1で優勝争いに加わりたい現在9位のC大阪にとっても、世界と戦うU-20日本代表にとって、衝撃的で痛恨の長期離脱となる。

◆高橋仁胡(たかはし・にこ)2005年8月17日、スペイン生まれ。21年にU-16スペイン代表に選ばれたが、日本代表を選択してU-19、U-20代表に選出された。24年7月にC大阪移籍。J1通算15試合1得点。173センチ、65キロ。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【C大阪】高橋仁胡が右足甲骨折でU20W杯絶望的か 全治3カ月の重傷で代表にも衝撃走る