【ソフトバンク】大関友久“左腕対決”制す 宮城に1-0で投げ勝ち6勝目「無失点こだわった」
<オリックス0-1ソフトバンク◇9日◇京セラドーム大阪
“左腕対決”を制した。ソフトバンク大関友久投手(27)が、7回5安打無失点の好投。オリックス宮城に投げ勝ち、今季6勝目を手にした。初回に3連打で無死満塁のピンチを招いたが、ホームを踏ませない。4回以降は無安打投球と立て直し、これで自身は5試合連続ハイクオリティースタート(HQS、7回以上、自責2以内)をクリア。チームは7カード連続の勝ち越しを決め、今季最多を更新する貯金14とした。
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大関は動じなかった。オリックスに1点も与える気はなかった。淡々と左腕を振った。「無失点にこだわろうと思って投げた」。初回。先頭からの3連打で無死満塁のピンチを招くも、4番杉本を空振り三振。続くディアスは注文通りの三ゴロ併殺に打ち取った。「結果的に0で抑えることができた。冷静にやることは明確にできていたので」と汗をぬぐった。
序盤に訪れた最大の窮地を乗り越え、4回以降は無安打投球を披露した。立ち上がりは乱れていた制球を修正。本来のリズムを取り戻し、打たせて取った。打者26人に対し、5球以内での決着が20人。バックの好守備にも助けられながら、先発の役目を果たした。7回を投げ5安打無失点で今季6勝目。これで自身は5試合連続ハイクオリティースタート(HQS、7回以上、自責2以内)をクリアした。「自分の中でいいデータの1つとして捉えていきたい」と胸を張った。
昨年の春季キャンプから習慣にしたことがある。“メモ”だ。「野球のことは全部書いていて。文章にすることで“スッと”自分の中に入ってくるので」。ネット通販で購入した無地のノートを常に持ち歩く。気づいたことがあれば、すぐにペンを走らせる。練習中、試合中でもお構いなし。文字にすることで、何度も見返すことができる。手間にも見えるが、左腕にとっては当たり前。「うまくなりたい気持ちですね」。向上心は底知れない。
チームはオリックスに連勝し、7カード連続となる勝ち越しを決めた。貯金も今季最多の14とし、2位をキープ。首位を走る新庄ハムには1ゲーム差と今季初の首位浮上も視界に入る。大関は「どんな日でも、しっかりゲームを作って、チームが勝てるようなピッチャーを最後まで続けていきたい」。成長著しいサウスポーの進化は、まだまだ続いていく。【佐藤究】