【高校野球】東海大高輪台の富田隼輔が今大会初の神宮本塁打「打ってくるわ」を有言実行/東東京
<高校野球東東京大会:東海大高輪台14-0国際・駒場>◇9日◇2回戦◇神宮
東海大高輪台(東東京)の攻守の要が、今大会初となる神宮球場でアーチを描いた。
初回2死二塁。4番富田隼輔捕手(3年)が真ん中に来た甘い直球を左越え2ラン。「自分でもびっくりしてます」とチーム初安打で待望の先制点をもたらすと、2回に2点、3回に6点、4回に4点を奪い5回コールド発進だ。値千金の1発について「後ろにつなぐ意識でした。フェン直(=フェンス直撃)かと思ったら、風に乗ってくれました」。自身の想像を上回る左翼席中段まで運び「学校の同級生に昨日『打ってくるわ』と言ってたら、本当に打てました」と有言実行を果たした。
ダイヤモンドを回りながら、自然と三塁側スタンドに目に入った。打席に立つときの登場曲AKB48の「上からマリコ」を演奏してくれる吹奏楽部、声援を送る母裕美さん(41)、そしてベンチ入りを逃して応援に回った弟の遥人内野手(1年)などが応援に駆け付けた。多くのサポートがあって、この場に立てる感謝を初回の一打に込めた。
小中高と同じチームでプレーしてきた弟は「いつも練習に終わった後に家に着くのが10時なんですけど、お兄ちゃんはそこからさらに練習している。本当にかっこいいです」と誇らしそうに語った。兄弟で一緒に甲子園に行けるのは今夏だけ。富田は「弟と一緒に甲子園に行きたい」と語り、弟も「自分のできることを全力でサポートしたい」と応えた。