京都共栄学園対同志社国際 試合を終えて整列する、同志社国際・山川(左)と黒田(撮影・中島麗)

<真夏のライラック:同志社国際・山川海斗捕手(3年)>

<高校野球京都大会:京都共栄学園10-1同志社国際(7回コールド)>◇8日◇2回戦◇太陽が丘球場

帰国生の4番が感謝の1点を刻んだ。「2年半めっちゃ楽しかった。この仲間に出会えてよかった」。今春覇者の京都共栄学園にコールド負けも、主将はやりきった表情だった。「諦める選手は誰もいなかった」。9点差の6回、山川は左前適時打でチーム唯一の得点をたたき出した。

現在も中国駐在の父の仕事の関係で、15歳まで中国・大連の日本人学校に通学。野球は地元校の助っ人が中心で、甲子園で躍動する球児への憧れは高まるばかり。日本に帰国したときには自宅近くで練習中の少年野球のチームに「野球やろうぜ」と声をかけ、入れてもらった。聖地を夢見て同志社国際に進学した。

昨秋、吉村仁監督(23)から主将に指名され、同時に内野手から捕手に転向も苦戦。秋の追手門学院(大阪)との練習試合は「僕だけで20失策は…」と2-23と大敗した。同大野球部主務の姉愛実(あみ)さん(4年)に、強く当たる日もあった。この日のラストミーティングで「一番感謝したいのは、僕の姉。強く当たった次の日も、いつも通り接してくれた」と涙ながらに感謝した。次の夢は「トップクラスのメジャーリーガーになって、50歳まで野球をしたい」とスケールが大きい。挑戦に終わりはない。【中島麗】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【高校野球】中国の現地校で助っ人→同志社国際4番山川海斗の夢は「メジャーリーガー」/京都