1-0の後半追加タイム9分に右足ミドルを決める新潟U-18・井本(左)(撮影・小林忠)

<高円宮杯U-18サッカープリンスリーグ北信越1部:日本文理0-2新潟U-18>◇6日◇第11節最終日◇日本文理高グラウンド

首位を走るアルビレックス新潟U-18はMF井本修都(しゅうと、3年)が左サイドで違いを見せつけ、日本文理との“新潟ダービー”を2-0で制す原動力となった。FW山崎琉偉(2年)の先制点の起点となり、後半追加タイムには右足ミドルをゴール左に突き刺した。守備はU-17日本代表のGK松浦大翔(2年)と、DFサグダトブ・イリヤ(3年)を中心にシャットアウト。今季4度目の完封勝ちとなった。勝ち点を25に伸ばし、2位鵬学園(石川)との差を「4」に広げた。

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新潟U-18の井本が圧巻のパフォーマンスを見せた。後半11分、敵陣でパスを受けるとドリブルを開始。中央まで切り込み、DFラインの背後に抜け出した山崎にスルーパスを届けた。シュートは1度ゴールバーに当たり、ヘディングで押し込んだため“アシスト未遂”となった。「中央に入り込んでからのスルーパスは得意な形。(山崎が)いいランニングをしてくれた。決めてくれたらアシストがついたのに」と笑った。

続く同追加タイム9分には、中央に運んだFW稲葉健人(3年)の左斜めからのラストパスに走り込み、右足ミドルをゴール左に突き刺した。「得意な角度。稲葉と互いの特長を理解しているし、練習でも繰り返している形。しっかりとコースが見えた」。

大阪からやって来た浪速のドリブラー。ボールは足元に吸い付き、スキーのスラロームのように軽やかに突き進む。守備強度が高い日本文理が相手でも「ボールの置き位置で(相手の)力をうまく利用できた」とグイグイと敵陣に進入。ファウルでしか止められない好プレーを繰り返した。

本領発揮の夏にする-。リーグ前半戦は4月の練習中に負った右足のケガで棒に振ったが、6月14日の第9節鵬学園戦(1-0)から復帰3戦で2発。好調を維持する。チームも11試合を終えて8勝1分け2敗。勝ち点25で首位を快走する。次節12日はアウェーで松本国際(長野)と対戦。22日にはクラブユース選手権も開幕する。「松本戦も自分たちのレベルを示して勝ちたいし、ゴールも決めてクラブユースに入りたい」。ここから夏本番。左サイドの仕掛け人のエンジンが温まってきた。【小林忠】

○…田中達也監督(42)は「勝ちきった選手たちを誇りに思う。前半は特にワクワクするサッカーを見せてくれたし、後半も粘り強さを出してくれた」と賛辞を送った。監督就任1年目で首位を快走するが、「勝つことだけが目的ではない。選手の個性を生かし、信頼し、磨きながら、1戦1戦を大切に戦っていきたい」と話した。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 首位快走の新潟U-18MF井本修都が日本文理戦で圧巻パフォ「得意の角度」1G&1A“未遂”