中村学園三陽対浮羽究真館 力投する中村学園三陽・原野(撮影・林敢治)

<高校野球福岡大会:浮羽究真館2-1中村学園三陽>◇6日◇1回戦◇久留米市野球場

中村学園三陽が初戦敗退を喫し、男子校として最後の夏を終えた。

2年生エースの原野虎琉投手が、8回を投げ9安打2失点の好投。0-0の3回に2点を先制されるも、4回以降は無失点に抑えた。奪った三振はわずか1。計3度の併殺打を奪うなど、味方バックを信じて打たせて取った。「2点を取られてしまったけど、その後は無失点で立て直すことができた」と胸を張った。

打っては2点を追う8回1死一、三塁から、1点差に迫る中前適時打を放った。「自分のバットで取り返そうと思った」と、カウント1ボールからの2球目をフルスイング。意地のタイムリーで一矢報いた。

同校は教育改革の一環として、来年度から男女共学化となる。県内で唯一の「男子校」も、26年以降は生徒を募集しない。さらに在校生の卒業を持って閉校することが決まった。

来夏は「中村学園-中村学園三陽」の合同チームで出場予定。現校名で夏の単独出場は今大会がラストだった。永井孝裕監督(35)は「特別な思いはあるんですけど。目の前の試合を大事にしようってことで。夏に向けて一生懸命にやってきた子たちだったので。勝たせてあげたかったんですけど」と振り返った。

原野は「秋以降は無失点の投球ができるように。自分の投球を全うしたい」と巻き返しを誓った。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【高校野球】県内唯一の男子校中村学園三陽が惜敗 男子校として最後の夏/福岡大会