【とっておきメモ】「もう無理や。もうこれはピッチャーや」プロ1勝小園健太の原点は恩師の一言
<DeNA8-5中日>◇3日◇横浜
DeNAが投打でフレッシュな若手が躍動した。5月30日からのヤクルト戦(横浜)以来約1カ月ぶりの同一カード3連勝で貯金生活に戻った。4年目ドラ1右腕・小園健太投手(22)は5回3安打3失点の粘投でプロ初勝利を収めた。
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「お前、もう無理や。もうこれはピッチャーや」。このひと言が投手・小園の原点だった。助言したのは中学時代に所属した貝塚ヤングの恩師・川端末吉監督。20年以上、指導者を続け、ヤクルト川端の父でもある川端監督は「ショートがやりたい」と入団してきた小園の投手としての才能をいち早く見抜いていた。「マウンドさばきが違う。ピンチでも変わらずに堂々としてて。これは投手に専念させようと」とランニング、ピッチングなど、同チームでは異例だった投手専用練習を小園1人に課した。
剛速球で抑えるタイプでも、必殺の変化球で三振をとるタイプでもなかった。「直球と変化球のコンビネーションが彼のピッチングでした」と1年夏にはエースに。順調に成長し、不動の4番だった現ロッテの松川とともに市和歌山に「2人はプロになる素材ですからお願いします」と送り出した。そこから7年。プロのマウンドでも第1歩を歩み始めた。【DeNA担当=小早川宗一郎】