ガーディアンズ戦に先発したカブス今永昇太(AP)

<カブス5-4ガーディアンズ>◇2日(日本時間3日)◇リグリーフィールド

メジャーで日本人が投打の柱として活躍するのは、ドジャースだけじゃない。ナ・リーグ中地区首位のカブスは2日、本拠地シカゴでガーディアンズに3点差を逆転勝ち。投げてはエース今永昇太投手(31)が5回1/3を3失点で今季5勝目。打っては3番鈴木誠也外野手(30)が適時打2本で3打点を挙げ、打点を両リーグ単独トップの73に伸ばした。このままいけば、秋には西地区ドジャースとポストシーズンで開幕カードの再現もありそうだ。

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風の街シカゴに日本人旋風が吹いている。左太もも裏の負傷から復帰2戦目となった今永が、さっそく2連勝を飾った。3回までにソロ本塁打を3本浴びたが、6回途中まで4安打無四球。「投げる哲学者」と呼ばれる知性で、洞察力を生かした。「明らかに相手はゾーン内のストレートを狙っていると序盤で感じ取った」。3発を浴びた直球を見せ球に変更し、スプリット、スイーパー、カーブでかわして粘りの投球を続けた。

0-3で迎えた3回無死一、二塁、3番鈴木が左中間へ反撃ののろしとなる適時二塁打を放った。1点差に迫った4回2死二、三塁では、遊撃手のグラブをはじいて外野へ抜ける逆転の2点適時打。今永は「彼はMLBの中でも制圧できる力のある打者になったと思う。彼が味方で良かったと思うシーンが何度もあります」と、感謝した。

鈴木は2安打3打点で打点を73まで伸ばし、両リーグで単独トップに立った。前後を打つ2番タッカー、4番クローアームストロングも好調で「周りの選手がすごくて。打点は1人で稼げるものじゃない。チームメートに感謝している。積極的にいって、チャンスで(走者を)かえせているのは、すごくいいことなんじゃないかと思う」と鈴木。今季のハードヒット率(打球速度153キロ以上の打球の率)は50・8%と自己最高を誇る。「練習は百発百中で打てるように」と意識してコンタクトに集中し、試合での好結果につなげている。

仲の良いPCAことクローアームストロングはこの日、オールスター初出場を決めた上で「セイヤはオールスターにふさわしい」と、コンビでの出場を訴えた。鈴木は「行けたらうれしいけど、それよりもポストシーズン(PS)に行きたい。そこに向けて僕はしっかりやりたい」。今季でメジャー4年目も、PS進出は1度もない。カ軍にとって5年ぶりのPS出場となれば、東京での開幕カードで連敗を喫したドジャースとの再戦も濃厚。大谷&山本に負けない投打の日本人コンビで、チームをけん引していく。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 シカゴに日本人旋風!カブス今永昇太5勝「味方で良かった」鈴木誠也適時打2本でトップ73打点