【神戸】扇原貴宏が中盤でのハードワーク 重要な一戦での勝利に「チームに力がついた証拠」
<明治安田J1:神戸1-0広島>◇2日◇第5節◇ノエスタ
ヴィッセル神戸がサンフレッチェ広島を1-0で下し、首位と勝ち点1差の3位に浮上した。
湿度の高い中で行われた1点を争う緊迫のゲームでは、MF扇原貴宏(33)が中盤を締めた。
アンカーで先発した扇原は、幅広いエリアをカバー。序盤こそ広島にセカンドボールを拾われて攻撃を続けられることになったが、前半途中からは先手を取る守備で主導権を握り返した。力強くハードワークを続ける守備では、相手に触れる前にインターセプトした場面でファウルを取られるなど主審との相性は良くなかったものの、強度を緩めることなく対応。相手の攻撃の芽を何度もつみ、奪ってからの前線への配球でもチームに勢いを与えた。
MF井手口陽介(28)とともに、あらゆる位置に顔を出しながらも「特別なことをしたのは思っていない」と淡々と話した背番号6だが、順位が近い広島との接戦を制したことには確かな前進を実感した様子。「開幕から紆余(うよ)曲折あったけど、ここまで来られのはチームに力がついた証拠。優勝を狙える位置、試合数がそろって(首位と)勝ち点1差まで来られたのはすごくポジティブ。広島とのどっちが上に行くかという直接対決で勝てたのはすごく大きいし、自信になる」。3連覇を目指せるところまで浮上したことに胸を張り、今後の首位奪取に目を向けた。【永田淳】