ソフトバンク対日本ハム 5回表日本ハム1死、左前安打を放ち、笑顔を見せる清宮幸(撮影・岩下翔太)

<ソフトバンク-日本ハム>◇2日◇みずほペイペイドーム

日本ハム清宮幸太郎内野手(26)は初球打ちが最も打率が高い。1日までに出場した71試合で298打席に立って、初球を打ったのが55打席で21安打。ともに両リーグトップの積極性で打率は3割8分2厘。シーズン通算打率の2割5分5厘と比べると確率はいい。

前夜の試合も、その特長を前面に出したが、結果が出なかった。ソフトバンク有原と対戦した4打席で初球打ちした3打席はいずれも凡退。残りの1打席は1ボールからの2球目、ファーストストライクを打ったが、こちらも凡退。チームも完封負けした。

「初球からガンガン行け」。これは新庄監督が就任1年目の22年春季キャンプで、野手陣に説いた最初の指令だった。もちろんボール球を振る必要はないが、ファーストストライクから打てる準備ができるか。チームづくりの初手として、意識付けした部分だった。

当時の清宮幸は、なかなかできなかった。カウント3-0から「打て」のサインが出ても見逃し、最後は捕邪飛となったことも。新庄監督からは「オレは君を信じて『打て』のサインを出したんだから、割り切って、バチーンと捉えに行きなさい」と諭された。

そんな失敗も重ねながら初球=ファーストストライクを積極的に打つ姿勢が身につき、チームの主力となった今の清宮幸がいる。この日も5回に初球打ちで左前打を放った。“早打ち”でアウトになると、どうしても結果論で批判の的になりやすい。ただ、ブレずに突き進むことで強さは生まれ、上位が拮抗(きっこう)するパ・リーグを勝ち抜く力となれるはずだ。【木下大輔】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】清宮幸太郎5回に“早打ち”で安打、初球打ち打率は両リーグトップの3割8分2厘