素振りをする斎藤

<新潟大会・注目選手(2)>

日本文理の打線のキーマンは斎藤開道外野手(3年)だ。巧みなバットコントロールから繰り出す長打を売りに、下級生の時からスタメンに名を連ね、昨秋から3番を打つ。22年を最後に遠ざかっている甲子園へ、チャンスで一打を放ってチームをけん引することを誓っている。日本文理は初戦の2回戦、開志学園と対戦する。

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3番という打順を「気に入っている」と斎藤は言う。昨秋から公式戦はすべて「3番・中堅」。初回に確実に打席が回ってくる。走者がいる場面では打点を、いないときはチャンスメーク。「特にチャンスだったら自分が仕留めて先制したい」と役目を自覚する。

「相手の脅威になるような打球を打って、その後の打席にも影響を与えられるようにならないと」と夏へのテーマがある。春季県大会は3試合で11打数6安打2打点。全試合で2安打をマークした。もっとも「いい当たりはあまりなかった」と満足していない。チームは3回戦で関根学園に5-7で敗れた。

鈴木崇監督(44)は「1死二塁など、最初の得点機で斎藤が打席に立つのが理想」と信頼を寄せる。斎藤も「打つからには中途半端なスイングはしない」。自主トレではスローボールでマシン打撃。フォームを確かめながら、外野の間を狙う。「同じ外野手で左打者。ミートがうまい」と、DeNA度会隆輝外野手の動画を見て参考にしてきた。春の6安打のうち初球は1本で、2ストライクからが3本。好球を見極める力もついてきた。

日本文理が最後に甲子園の土を踏んだのは、ロッテ田中晴也投手(21)を擁した22年夏。斎藤は1年秋からベンチ入りしているだけに、昨夏の8強止まりなど、聖地に足を運べない状況を歯がゆく感じてきた。「今年こそは、と、みんな思っている。出るだけでなく全国制覇が日本文理の目標なので」。そのために打力を磨き続ける。【斎藤慎一郎】

◆斎藤開道(さいとう・かいどう)2007年(平19)4月14日生まれ、新潟市出身。新津第一小1年から野球を始める。新津第一中では少年硬式野球のNGMに所属。3年の時に全国選抜と日本選手権に出場した。日本文理では1年の秋からベンチ入り。好きなプロ野球選手はDeNA度会。176センチ、72キロ。右投げ左打ち。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 日本文理の主砲、斎藤開道「相手の脅威になる打球を」3年ぶりVへ好球必打