【阪神】石井大智、復帰戦9球で3者三振「イマキュレートイニング」で4100人観衆沸かせる
<ウエスタン・リーグ:阪神2-1中日>◇29日◇SGL尼崎
頭部に打球を受けて2軍調整中の石井大智投手(27)が復帰戦を圧巻投球で飾った。
29日のウエスタン・リーグ中日戦(SGL)に8回から2番手で登板。9球で3者連続三振に斬る「イマキュレートイニング」で4100人の観衆を沸かせ、充実の汗をぬぐった。
「投げたい球をしっかり投げられました。感覚的には問題ない、よかったなと思います」
離脱前と変わらない威圧感を醸し出した。先頭の代打森駿をファウルと空振りで簡単に追い込み、131キロシンカーで空を切らせた。続く山浅は直球とカーブで見送りストライクを奪い、最後はこの日最速の高めの151キロで空振り。浜は見逃しストライクとファウル、最後はワンバウンドのフォークで泳がせ、これが復帰戦かと思わせる超抜の9球で、KKKを決めた。
6日のオリックス戦(甲子園)でライナーを頭部に受け、7日に「脳振とう特例」で出場選手登録を抹消された。自宅療養を経てリハビリ、ブルペン投球で順調な調整。「僕的にはちょっと休みすぎたなと思ったんで。先週ぐらいから、ここを目標に決めていたんで」と最高の結果を喜んだ。
平田2軍監督は「試合の間が空いた感じも全くみじんもないね。さすが」と驚嘆。打球直撃の残像による恐怖感もなんの、石井本人も23日ぶりの実戦にブランクは「全く(ない)」とにやり。「またそこ(1軍)で前と変わらない声援をもらえたら」と続けた。今後の体調に問題がなければ、7月初旬にも虎が誇る最強のセットアッパーが1軍に帰ってくる。【伊東大介】