モンテレイ戦で敗れうつむく浦和イレブン(ロイター)

<クラブW杯:浦和0-4モンテレイ>◇25日(日本時間26日)◇1次リーグE組第3節◇ローズボウル(パサデナ)

E組の浦和はモンテレイ(メキシコ)に0-4で完敗し、3戦全敗で終えた。既に敗退が決まっていた中で初勝利を目指したが、前半の3失点が勝負を決定付けた。モンテレイは1勝2分けの2位で決勝トーナメントに進んだ。インテル・ミラノ(イタリア)はリバープレート(アルゼンチン)を2-0で下し、2勝1分けの首位でベスト16に入った。F組のドルトムントは蔚山(韓国)を1-0で退けて首位通過。フルミネンセ(ブラジル)はマメロディ・サンダウンズ(南アフリカ)と0-0で引き分け、2位で突破した。

   ◇   ◇   ◇

浦和には“魔の9分間”となった。その号砲は約30メートルのロングシュートだった。前半30分にコロンビア人の左の大砲、デオッサに無回転の強烈な一撃を食らった。西川周作は「Jリーグでは打ってこない間合い」と舌を巻いた。飲水タイムを経て同34分には中央から崩され、あっさり追加点を奪われた。さらに同39分、約23メートルの距離から再び強烈なシュートを浴び3失点。ここで勝負の行方は決した。

関根貴大は「いい場面も作れたし、入りは悪くなかった。1失点目でチームが崩れてしまったのがすべて」。言葉通り最初に決定機は浦和だった。前半23分に右から関根と金子の連係で崩し、渡辺経由で松尾がシュートしたが決めきれなかった。次に進むために勝利が条件だったモンテレイの意欲は高かった。ただ勝負どころで浦和はスキを見せてしまった。1失点目のMサビオの軽い守備、3失点目でのボール保持者への寄せの遅れ。どちらも大きく足を振らせる時間を与えた。

初戦でリバープレートに敗れ、渡辺が口にした「基準の差」。日本国内ではピンチにならないことも世界ではピンチになる。はからずもその言葉が的中した。関根は「個が強い相手に対してサッカー文化の差が出た」。どう世界との差をどう埋めていくのか。3戦全敗は、浦和だけに終わらずJリーグのレベルアップも問われるものとなった。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【クラブW杯】浦和“魔の9分”…関根貴大「サッカー文化の差出た」3戦全敗 世界との差顕著に