王貞治氏が「球心会」設立 長嶋さんが生前にしたためた手紙代読「更に野球人気高まること期待」
ソフトバンク球団会長で球心会代表の王貞治氏(85)が26日、都内で会見を開き「球心会」の設立を発表した。「王貞治は野球のためにやるべきことがある。長嶋さんが亡くなった今、改めて心に誓いました。国民的ヒーローが次々誕生するような環境と基盤を作らなければならない。さまざまな組織の垣根を越えて一致結束しなければならない。今がまさにその時なのだと思います」と意気込みを語った。
今後100年を見据えた野球振興を進める取り組みとなる。設立の趣旨について、球心会の梅原美樹専務理事は「王貞治、大谷翔平を超えるような、世界を沸かし、子どもたちに夢と希望を与える世界的ヒーローが野球界、スポーツ界から生まれ続ける未来をつくっていきたい」とした。
球心会副代表の栗山英樹氏は、巨人終身名誉監督で3日に亡くなった長嶋茂雄氏が生前したためた手紙を代読した。
「王貞治様
王さん、野球界の更なる発展を目指した『球心会』の結成、おめでとうございます。
アマチュア、プロの垣根を越え、王さん自らグラウンドに飛び出されると聞き、私にできることがあれば大いに協力したいと考えています。
野球界がひとつになり、これから更に野球人気が高まることを期待しています。
令和7年5月吉日
長嶋茂雄」
今後100年を見据えた野球振興を進める取り組みとなる。具体的なプロジェクトとして、幼少期の子どもたちが野球と触れ合う機会をつくること。日本シリーズやオールスターなど各野球連盟のアイコニックな大会の期間中に、会場周辺でイベントを開催し、オリジナルグッズをプレゼントしたり、保護者向けの情報発信の仕組みを作っていくという。
王代表は「とにかくやらせてください。お金をたくさん集めて、子どもたちが野球をやる野球場をつくりたい。日本はなかなか土地がないが、工夫して何とか前に進んでいきます。口だけで尻すぼみにならないよう、形をつくりますから」と力強く未来を描いた。