川崎F対新潟 後半追加タイム、ゴールを決める新潟奥村(中央)。右は川崎F高井、左は同丸山(撮影・江口和貴)

<明治安田J1:川崎F3-1新潟>◇25日◇第15節◇U等々力

プロ2年目のドリブラーにかかる期待は大きい。J1アルビレックス新潟のMF奥村仁(24)は、25日の川崎F戦(1-3)に途中出場し、0-3の後半追加タイムに今季2点目を決めた。GK田代琉我のロングフィードにフリーで抜け出し、右足で一矢報いた。

入江徹新監督の初陣で、奥村は11試合ぶりにベンチスタート。スタメンの平均年齢は今季最年長の29・36歳で、前任の樹森大介監督時代に出場時間が限られた32歳のMF高木善朗とFW小野裕二ら30代の経験豊富な選手が5人先発した。前節から中3日ということもあって、主力としてピッチに立ち続けていた24歳の奥村は先発を外れた。

168センチのドリブラーは0-2の後半21分から途中出場。ボールを持つと積極的に仕掛け、攻撃にリズムを生み出した。27分には左サイドから中央に切れ込んでポスト直撃の右足ミドルシュート。41分にはFW太田修介の決定機につながるパスを出した。先発として欠かせない選手であることをあらためて証明し、最後にゴールを挙げた。

大卒1年目だった昨季は16試合730分の出場で1得点0アシスト。今季は左サイドハーフの定位置をつかみ、20試合1157分に出場している。俊敏なプレーで数多くのチャンスに絡んでいるが「最後の質の部分で精度が落ちている」と本人も自覚しているように肝心のシュートやラストパスの精度を欠き、2得点1アシストにとどまる。

新潟では過去にMF本間至恩(現C大阪)やMF三戸舜介(現スパルタ)など小柄なアタッカーが強烈なインパクトを残した。今季のリーグ戦は残り17試合。J2降格圏脱出へ、奥村にはアルビの新たな顔として、ここからゴール、アシストと目に見える数字が求められる。【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「解析料理」)

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【解析料理】新潟の小柄なドリブラーの系譜、MF奥村仁「最後の質」向上で新たなアルビの顔に