日本ハム上川畑に打撃指導する新庄監督(撮影・黒川智章)

日本ハム新庄剛志監督(53)が「丸出し陽動作戦」に打って出た。25日、エスコンフィールドで全体練習を行った。リーグ再開となる27日からの西武3連戦(ベルーナドーム)に向け、初戦先発が予想される今井に対しては「スライダー待ち」、2戦目が濃厚な隅田には「チェンジアップ待ち」で対策するビジョンを包み隠さず披露。「正直作戦」か「裏を突く」のか-。交流戦明けも“新庄流”で首位を突っ走る。

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新庄監督は真顔だった。防御率(1・17)、勝利数(6勝)ともにリーグ2位の難敵・今井への対応。「僕ならノースリー(3ボール)でもスライダーを待つかな」と対策を明かした。「スライダーだけ待ってたら、そこまで驚くようなボールじゃないと思います。真っすぐ待ってのスライダーを打ちにいくと、すごいボールに見えてしまう」と持論を展開した。

戦前にここまであけすけに対策を語ると、今井がスライダーを投げてこなくなる可能性もある。だが新庄監督は計算済み。「そんなピッチャーじゃない。“打てるもんなら打ってみろ”というピッチャーなので」と、心理戦も展開した。

得点までの戦術にも言及した。「内野安打とかポテンヒットでランナーをためられたら。ちょっとした隙がつけたら」。5月3日の前回対戦では7回まで4安打に抑えられて得点0。4月11日の対決でも8回まで3安打無得点で、対今井は15イニング連続無得点が続いている。足を絡めて風穴をあけることを狙うが、ここでも「向こうもこんがらがってますって。へへへ。俺は正直に言っているだけ。言うことによって内野安打とポテンヒットが増えると思うので見ておいてください。で、(足を)絡ませて点を取りに」と、相手エースを疑心暗鬼にさせる。

2戦目先発が濃厚な隅田には「僕ならチェンジアップ待ち70%ぐらいで。追い込まれたら真っすぐをなんとか詰まり気味でファウルにしながら。1、2回ぐらいそのパターンでやられたら、向こうも考えて来るのでスライダーを打つとかね」。指揮官が大事だととらえる交流戦明け最初のカード。戦いはすでにはじまっている。【永野高輔】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】新庄監督 難敵西武・今井対策ぶっちゃけた「僕ならスライダー待つ」「足を絡める」