【阪神】先輩・中野拓夢が危険球の津森宥紀にかけた一言とは「大丈夫と伝えてあげることが」
阪神中野拓夢内野手(28)が24日、頭部死球にまつわる舞台裏を明かした。
22日のソフトバンク戦で津森宥紀投手(27)の150キロがヘルメットに当たった。状態が心配されたが、中野は自力で立ち上がると、まず顔面蒼白(そうはく)の右腕に対して「大丈夫」の合図を送った。津森は危険球退場となった。
津森は東北福祉大の1学年後輩で、2人には関係性があった。すぐに謝罪の連絡が入ったという。当然、故意ではないと分かっていた中野は、相手を気づかう内容の返信をしたことを明かした。
「『すみませんでした』という形で来ましたけど、もちろん津森も当てたくてやっていたわけではないですし、大学の先輩と対戦できると少し力が入りました、ということも言っていた。そこはもちろん真剣勝負。自分も後輩から打ってやるという気持ちもあった。その結果なのでしょうがない。自分が『大丈夫』という言葉をかければ、津森は安心して、次もまた腕を振って投げられると思う。そのへんはしっかりケアの言葉も入れながら返事はしました」
死球は打者だけでなく、投手側にも精神的なショックを与えることが多い。とくに頭部死球の場合は、その後のキャリアに影響することもある。津森の今後を案じて、できる限りのケアをした。
「(津森が)一番心配していたというか、すごく申し訳なさそうな顔をしていたと(あとで)聞いたので。もちろん、その場で大丈夫と伝えてあげることが一番だと思います」。大事に至らなかったことが何より。その上で、中野のスポーツマンシップが光った一幕だった。