イースタン・リーグ西武-楽天 8回2死満塁を三振でしのぎ是沢(右)と笑顔を浮かべる西武浜屋(左)(撮影・金子真仁)

<イースタン・リーグ:西武2-1楽天>◇24日◇ベルーナドーム

西武の是沢涼輔捕手(25)が2試合連続でフル出場し、18イニング計1失点でチームを連勝に導いた。

3割超だった打率は、この2試合はぱっとせず。ただ22日のロッテ戦は松本、この日はボーと1軍先発経験も豊富な両右腕を、しっかりとリードした。

2試合続けて8回に迎えたピンチも、ともに左腕浜屋を好リードし、無失点で切り抜けた。この日も打者の体重のかかり具合を観察しながら、最後はフォークボールを選択し見事に空振り三振。「ピンチでも落ち着くことを意識しました。とにかく勝てたことがうれしいです」と喜んだ。

東京6大学リーグ通算無安打も、強肩と人間性を買われて法大から育成契約で入団し、3年目。入団会見での「北極星」「火縄銃」発言でいきなり目立ったものの、フレーミング能力も評価が高く、実力も備わってきている。

捕手はケガがつきもののポジションで、逆に言えば育成選手たちに突然チャンスが訪れることも少なくない。同じ育成の野田海人捕手(20)も手術後のリハビリを終え、3軍戦でフルイニングするところまで戻っている。是沢は言う。

「セミとの戦いです」

謎の表現のココロは、自分とセミのどちらが先に脱皮できるか-。シーズン中の支配下登録期限は7月末。「脱皮して、最高の8月を迎えたいです」。じっくり、やるべきことを淡々と続けて、その時を待つ。【金子真仁】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【西武】育成捕手・是沢涼輔は「セミとの戦い」がテーマ 支配下目指す強肩捕手のそのココロは