【とっておきメモ】交流戦14度目、鷹の35歳中村晃はセの戦い方熟知「パの誰に似てるか」イメージ
<とっておきメモ>
<日本生命セ・パ交流戦:阪神1-3ソフトバンク>◇22日◇甲子園
ソフトバンクの4番中村晃外野手(35)が貴重な追加点をたたきだした。
2-1の8回2死二塁。阪神富田の初球ストレートを左中間へ運び、リードを2点に広げる適時三塁打。息詰まるロースコアゲームのなかでソフトバンクベンチは大盛り上がり。小久保監督も「貴重なタイムリー。あれは大きかった」とベテランに最敬礼した
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交流戦優勝にベテラン中村晃外野手(35)の存在は大きかった。打撃不振の山川が16日に登録抹消。山川にリフレッシュ期間を与えられたのは、首脳陣が中村を信頼していたからこそだった。小久保監督は「晃の存在は大きい。その決断に至った要因」と話す。直近5試合では4番も務めた。
中村にとっては、11年から今年で14度目の交流戦だった。チーム内で誰よりも「セ界戦」を知っている。準備の仕方はリーグ戦と「変わらない。むしろ入りこみ過ぎない方が」と言った。「先発は1年に1回しか対戦しないし、来年は投げる球が変わっている。あまり多くのデータを頭に入れすぎない方がいい」。イメージするのは、相手先発がパ・リーグでは誰に似ているか。この日の阪神伊原なら「日本ハムの河野投手かな。同じボールを投げるかは、打席に立ってみないと分からないけど」。気負うことなく堂々と戦い、チームに安心感をもたらした。
交流期間中に今宮、山川、近藤が不在になった。中村は残る大黒柱として攻守に活躍。交流戦通算200安打にも到達した。貢献度は計り知れない。【ソフトバンク担当=只松憲】