【日本ハム】清宮幸太郎、全くいい感触ない5号ソロ「あ、前に飛んだって感じ」出場20試合ぶり
<日本生命セ・パ交流戦:中日2-3日本ハム>◇21日◇バンテリンドーム
日本ハム清宮幸太郎内野手(26)は驚いた。7回2死。中日高橋宏が投じた内角高め154キロ直球を捉えた。「あ、前に飛んだって感じ」と、全くいい感触はなかった。そんな詰まった打球は、意外にも伸びて右翼席最前列へ飛び込んだ。出場20試合ぶりの5号ソロ。「逆に芯で当たったのがヒットになって欲しい」と苦笑いも「展開的にも、すごいいいところで1点が取れた。めちゃくちゃ良かった」。6回に1点差に迫られ、7回は五十幡、矢沢が連続三振。3者凡退で終われば確実に漂う嫌な流れを、せき止める大きな1発だった。
一塁に回っていた9回の守備でも、好プレーでチームを救った。無死二塁で、石伊のバントに猛ダッシュ。捕球してすぐにくるりと体を回転させて、二塁走者を三塁でアウトにした。「流れ的にもイチかバチかだった。あそこで三塁に進まれたら同点になるなって感じもあったので、絶対に刺してやろうと思った」。勝負のチャージでチームを鼓舞して勝利まで導いた。
22日も勝てば、交流戦優勝の可能性がある。「僕らが負けてしまったらダメなので。まずはしっかり勝つことを意識したい」。力強く言った。【木下大輔】
◆交流戦優勝の行方 優勝の可能性はソフトバンク、日本ハムの2球団に絞られた。首位ソフトバンクは○か△で優勝。●でも日本ハムが●なら決まる。日本ハムは○で、ソフトバンクが●の場合に逆転V。ソフトバンク●、日本ハム△の時は勝率で並び、得失点率差(TQB)で優勝を決める。「TQB」はトータル・クオリティー・バランスの略。1イニング平均得点から1イニング平均失点を引き、小数点第3位まで出す。計算式は(得点÷攻撃イニング)-(失点÷守備イニング)。21日試合終了時点の得失点率差は、ソフトバンクが+・238、日本ハム+・121。日本ハムより得点が多く失点も少ないソフトバンクが、この場合は有利になる。なお、優勝するとソフトバンクは6年ぶり9度目、日本ハムは18年ぶり2度目になる。