クラブW杯敗退危機のAマドリード、決勝Tへボタフォゴ戦3点差以上の勝利が必要になる可能性大
アトレチコ・マドリードが、FIFAクラブワールドカップ(W杯)敗退の危機に追い込まれている。スペイン紙アス電子版が20日に報じた。
AマドリードはクラブW杯11次リーグB組の第1節で欧州チャンピオンリーグ(CL)王者のパリ・サンジェルマンに0-4の惨敗を喫した後、19日の第2節シアトル・サウンダーズ戦に3-1で勝利。これにより、最終節で決勝トーナメント進出を懸けてボタフォゴと対戦することになった。
しかし、ボタフォゴがシアトル、パリSG相手に予想外の2連勝を飾ったことで、Aマドリードは1次リーグ突破が厳しい状況になっている。現在の順位はパリSG戦の大敗が響き、1勝1敗、3得点5失点、得失点差-2の勝ち点3で3位だ。
ボタフォゴは2勝、3得点1失点、得失点差+2の勝ち点6で首位。パリSGは1勝1敗、4得点1失点、得失点差+3の勝ち点3で2位。シアトルは2敗、2得点5失点、得失点差-3の勝ち点0で最下位となっている。
この状況を踏まえ、Aマドリードは決勝トーナメントに進出するに向けて、最終節でいくつかの可能性が残された。
パリSGがシアトルに敗れた場合、Aマドリードはボタフォゴ相手に引き分け以上の結果で構わない。パリSGが引き分けた場合は勝利が必要になる。しかし、これらの可能性は低いだろう。
パリSGが勝った場合、Aマドリードはボタフォゴ戦の勝利が必須となり、さらに3点差以上で勝たなければならない。その理由は、Aマドリード、パリ・サンジェルマン、ボタフォゴが勝ち点6で並ぶからだ。
3チームが勝ち点で並んだ場合、当該チーム間の成績で順位が決まる。1番目に優先されるのは当該チーム間の対戦による総勝ち点だが、シアトル戦の成績が除外されるため、全チームが勝ち点3で並ぶことになる。
これにより、2番目に優先される当該チーム間の対戦による得失点差が決勝トーナメント進出の行方を左右する。3チームによる直接対決の得失点差は現在、Aマドリード-4、パリSG+3、ボタフォゴ+1。そのため、Aマドリードがボタフォゴを上回るためには3点差以上の勝利が必要となる。
状況を考慮すると、可能性こそ残されているものの、Aマドリードの決勝トーナメント進出は非常に厳しいものになっている。(高橋智行通信員)