広島対ソフトバンク 9回表ソフトバンク、ベンチの小久保監督(撮影・加藤孝規)

<日本生命セ・パ交流戦:広島8-4ソフトバンク>◇18日◇マツダスタジアム

ソフトバンクが今季2度目の4点差逆転負けを喫し、連勝が4で止まった。

「日本生命セ・パ交流戦」の敵地広島戦で、2点リードの6回1死満塁で3番手尾形崇斗投手(26)がファビアンに痛恨の逆転満塁被弾。終わってみれば15安打8失点と打ち込まれる大敗になった。主砲の近藤を負傷で欠いた打線は4点を先制したが、3回無死満塁で0点などあと一押しが足りなかった。交流戦の勝率1位確定は、週末の阪神との最終カードに持ち越された。

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痛恨の1発は、カープファンの歓声とともに広島の夜空に吸い込まれていった。打ったファビアンは即座にアーチを確信。4人のランナー全員がゆっくりとホームベースを踏んだ。尾形はマウンドで唇をかんだ。痛恨の今季初黒星。小久保監督は「尾形がやられた試合でしたね」と淡々と振り返った。

4-2で迎えた6回だった。3番手の尾形が2長短打と四球で1死満塁のピンチを招き、相手2番の助っ人に逆転のグランドスラムを献上した。序盤は4-0で一方的な展開かと思わせたが、7回には5番手オスナも2失点するなど15安打で8失点を喫した。

先発前田純は4イニングまでの予定だったが0封を続けたため5回も続投。だが体力が尽きて先頭から2四球。結果的に5回途中2失点で終わり、広島に付け入るスキを与えてしまった。指揮官は「本来は5回から代えるつもりだったけどゼロだった。自分で勝ち星をつかむなら腕を振り絞ってこいって送り出したんだけどね。ガソリンはもうなかった。有原もそうだけど、普段は打席に立たないからそのリズムに慣れていなかった」と誤算だった継投策を悔やんだ。

近藤を負傷で欠いた打線は13安打で4得点。主軸不在で責められる数字ではないが、もったいない拙攻ものちのち響いた。2-0の3回に野村、柳町、中村で無死満塁の絶好機を演出。しかし栗原が投ゴロ、ダウンズと秋広が空振り三振で無得点に終わった。普段から「(得点は)取れるときに取っておかないと」と話す小久保監督は「正直、3回は点が入っていたらワンサイドゲームになる可能性があった。でも向こうが諦めない点数で終わってしまった。3回が全てだったと思います」と厳しい表情だった。

勝利っていれば最短19日にも交流戦勝率1位が決まっていたが、週末の阪神との最終カードに持ち越しとなった。連勝も4でストップ。近藤は19日も欠場濃厚で、チーム一丸で勝ちにいくしかない。【只松憲】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【ソフトバンク】5連勝逃す 小久保監督「3回が全てだった」無死満塁の絶好機に無得点で終わる