【クラブW杯】浦和が黒星発進…渡辺凌磨「ピッチに立った瞬間から負けている感じがした」
<クラブW杯>◇17日(日本時間18日)◇1次リーグ◇第1節◇シアトルほか
E組の浦和は初戦でリバープレート(アルゼンチン)に1-3で敗れ、黒星スタートとなった。2点を追う後半13分にFW松尾佑介のPKで1点を返したが、同28分にCKから失点した。インテル・ミラノ(イタリア)とモンテレイ(メキシコ)は1-1で引き分けた。F組ではドルトムント(ドイツ)がフルミネンセ(ブラジル)と0-0で引き分け、マメロディ・サンダウンズ(南アフリカ)は蔚山(韓国)を1-0で下した。
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敗北直後、渡辺の物言いはストレートだった。「もっともっとみんながビビらずにやらないといけない。ピッチに立った瞬間から負けている感じがした」。むき出しの悔しさ。肌で感じた率直な思いがにじんだ。
序盤から後手に回った。前半9分、ゴール前へ進入したドリウッシを4人で囲いこんだが、あっさり左足シュートを打たれた。ゴールポストをたたき失点は免れた。しかし3分後、浦和の右サイドへ展開され、クロスをコリーディオに頭でたたき込まれた。どちらもボール保持者に人は付いている。しかしどちらもプレーが甘かった。もう1歩寄せる、取り切る-。果敢に挑む姿勢は見えなかった。
戦前、選手はみな「初戦が大事。そのファーストプレーでガツンと行く」と誓っていたが、ふたを開けてみれば慎重だった。相手は伝統的に激しい球際を得意とする勇者たちだ。後半3分にはホイブラーテンの不用意な頭のバックパスを狙われ失点。同28分のCKからも然り、ボザは目の前に入られ押し込まれた。「技術よりも(プレーの)基準の差を見せつけられた」。渡辺の言葉は核心を突いた。力負けしたわけではない。ただクラブW杯となればJリーグではミスにならないこともミスになる。より高いアラート感が必要だった。
1次リーグ突破に黄信号が灯った。日本時間22日のインテル・ミラノはラウタロ・マルティネスらトップ選手が並び、同26日のモンテレイには初戦でCKから得点している武闘派セルヒオ・ラモスもいる。「相手をリスペクトし過ぎる必要はない」。松尾の言葉が巻き返しへの合言葉となる。