森保監督、恒例の揮毫は「継続の積み上げを」そのココロは?「史上最強」称号への受け止めも語る
サッカー日本代表の森保一監督(56)が16日、東京・内幸町の日本記者クラブで会見した。2026年FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会(来年6月11日~7月19日)に向けた目標、監督業の重圧など、さまざまな話題を振りまいた最後に、この会見では恒例の揮毫(きごう)で「継続の積み上げを」と記した色紙を披露した。
そのココロを問われると即答した。
「継続は力なり、ということで。今の我々をつくってくださったのも、今の我々があるのも、過去からつなげてきてくださった方々の尽力のおかげ。まだ日本がW杯に出られなかった頃から8大会連続で出られるようになった積み上げを、今度はW杯で『最高の景色』を見られるように、過去の成績を突破していけるように、そういう積み上げをしていきたい。自分たちが今やっていることも、これから先の日本サッカーの積み上げになっていけるように、ということで書かせていただきました」
その意味でも、第2次森保ジャパンが「史上最強」の呼び声が高いことに、持論を展開した。
「現在の日本代表が史上最強と言っていただけることはうれしいですし、それだけの選手もいますので、選手たちにも誇りと自信を持ってもらいながら、さらに大きくなってもらいたいなと。しかしながら、これまでも、これからも…と思っています。『これまでも』と言うのは、各年代の日本代表は、常に史上最強の中から積み上げがあって、レベルアップ、ステップアップしてきているので。『これからも』については、今の史上最強も、来年、再来年と力をつけて、たくましさを増して、さらなる史上最強をつくっていける日本のサッカー界であるかなと思っていますので」
「今の我々があるのは、日本のサッカーの歴史の中で、多くの先輩方が、競技力向上のために、環境づくりのために、多大な尽力を積み上げてきてくださったから。日本人には、自分のことはもちろん、しっかりやりながらも、チームのために、仲間のために、人のために、犠牲心を持って頑張れる能力がある。日本人の、過去を生かして未来につないでいく、成長させていく、その力をサッカー界でも発揮してきたから今の成長があると思います」
「最強…もちろん日本国内で技術を磨いて世界と戦えるようにすることもできますけど、今の選手たちは世界に羽ばたき、世界の競争の中で、世界選抜のような、世界のトップトップの選手が集まる欧州、世界の舞台に身を置き、自分のポジションをつかみ取っているんです。世界の競争力の中でつかみ取る力が、自信がある中で、日本代表として活動する時に、その力を還元してくれている。トップトップの中での日常が、日本を強くしてくれているのかなと思います」
確かに、欧州の各リーグでプレーする日本選手は増える一方だ。今季は120人を超えている。3月に史上最速のW杯予選突破を決めた時の招集メンバー27人のうち22人が欧州組で、うち最高峰の5大リーグ(イングランド、イタリア、スペイン、ドイツ、フランス)でプレーする選手は史上最多の15人に達していた。22年3月の前回W杯カタール大会出場決定時は7人。この3年だけで倍以上に増えており、森保監督が考える「史上最強」を裏付けている。【木下淳】