阪神対オリックス 3回裏阪神2死一、二塁、3点本塁打を放った森下とポーズをとる伊原(左端)(撮影・藤尾明華)

<日本生命セ・パ交流戦:阪神8-1オリックス>8日◇甲子園

勢い止まらん! 阪神森下翔太外野手(24)が、「日本生命セ・パ交流戦」のオリックス戦で2戦連発となる左越え10号3ランを放った。プロ入りから自身最速で2桁本塁打到達。チームを4連勝に導いた。交流戦スタートからチームは5勝1敗と球団史上初の好発進で単独首位に浮上。セ・リーグでも2位DeNAと3・5ゲーム差をキープした。

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森下は胸に手を当ててぺこりとした。ダイヤモンドを1周後、同学年の先発伊原とベンチ前で向かい合いともにお辞儀をした。

「手応えも打つ場面も良かった。(伊原)陵人に良い援護点をあげられた」

3回2死一、二塁。中野の先制打の歓声がやまない中で打席へ。曽谷の内角148キロ直球を捉えた。170キロでNPBトップレベルとされる打球速度は179キロを計測。左翼西川は1歩も動かず推定120メートルの放物線が左翼席に突き刺さった。前日7日の宮城に続き、左腕から連日の3ラン。プロ入りから3年連続2桁本塁打となった。

22年ドラフト1位が好投した24年ドラフト1位の同学年左腕を攻守で援護した。5回は左飛をフェンス際で好捕。「何とか勝ちをつけられて良かった」。伊原が先発した1日広島戦で先制2ランを放つなど、同学年左腕が先発する8試合で3本塁打。5勝中、2本の決勝打を放っている。

森下はシーズン中、筋肉量を維持するためにあえて「張り感」を出す。そのため1週間に1度は全身に刺激が入るようにトレーニング。「無意識にやっていったら筋肉量は減ってしまう。そこを補えるように。食事も含めてやっている」。今季はここまで全試合スタメンで23年はチーム123試合目、24年は102試合目だった10号に58試合目で到達。考え尽くした肉体で前半戦から本数を重ねる。

チームはオリックスに甲子園では19年ぶりとなる3連戦全勝。球団初の交流戦開幕6戦5勝となった。森下は「ピッチャーがリズムをつくって、いいところで点をとって追加点をとってすごくいい勝ち方をしている」。2戦6打点の荒稼ぎで44打点目。両リーグトップ45打点の佐藤輝を一時追い越すなどデッドヒートを続けている。

交流戦でも8打点でトップタイの2人の活躍もあってチームは2試合連続8得点。週末のホーム快勝劇に藤川監督は「ファンの方にとって楽しい、エキサイティングなホームランが出るゲームで戦っている私たちとしても非常に『楽しんでいただいているなあ』と思っています」と笑顔。絶好調の虎を背番号1がけん引している。【塚本光】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】森下翔太、2戦連発の10号3ラン「陵人に良い援護点あげられた」伊原先発時は3発目