聖光学院対安積黎明 打席に入る聖光学院・仁平主将(撮影・高橋香奈)

<連載4:聖光学院・仁平大智主将(3年)>

春季高校野球東北大会の出場校、選手紹介の第4回は聖光学院(福島)。昨秋の東北大会を制し、神宮大会に出場。今春のセンバツでは8強入りと健闘した。チームの成長を加味し、センバツまでチームを束ねていた竹内啓汰前主将(3年)から仁平大智新主将(3年)への交代を経て、2季連続の東北王者へと向かう。

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新主将が前主将の思いも背負い、チームを一丸にする。今春センバツ後、監督と主将、副主将らで今後のチームの体制を話し合った。そこで、新チームになってからチームを束ねてきた竹内からバトンを受け継ぎ新主将になったのが仁平だった。

竹内は外野手として打線の核を担い、仁平は正捕手として扇の要となる、ともに主力のふたり。仁平は「センバツの期間を見ていて、チーム内で竹内に頼り過ぎていた。そういう部分でチームの流れを変えるという意味があった」と話した。

重責も自身の成長の糧にする覚悟で引き受けた。「竹内のおかげでチームが成り立っていたと思うので、その思いをしっかり引き継いで、聖光学院の主将ということでしっかりしなきゃいけない。ただ、それは自分のプラスになると思っています」。

ただ、大所帯のチームをまとめるのは、決して容易ではない。竹内からも「1対1でアドバイスをくれることもあるんですけど、自分の見えていないところを指示してくれたり、主将をやっていた時と変わらない姿勢でやってくれている」とサポートを受けながら、日々リーダーシップを培っている最中だ。

現在チームで最も注力していることは「技術面ももちろんなんですけど、それ以上に1人の人間としてこだわるということを意識しています」。私生活でも、周りに与える影響を考えて行動するよう声をかけるなど、聖光学院の神髄でもある「人間力」を鍛える事に原点回帰。野球以外の部分からも全員で高めあっている。

見据えるは2季連続の東北王者だが、求めるのは結果だけではない。「夏につなげるための大会。昨秋もチーム力で戦って優勝という結果を得られたので、夏も春も変わりなくチーム力で戦うということに目を向けていきたい」。新主将が常勝・聖光学院を導いていく。【高橋香奈】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【東北大会】聖光学院センバツ後に仁平大智が新主将「頼りすぎていた」竹内啓汰から雰囲気変える