【ソフトバンク】持ち味の堅守発揮できず…両リーグワースト33失策 終盤の守乱で再び借金生活
<ソフトバンク2-5日本ハム>◇27日◇みずほペイペイドーム
ソフトバンクが競り負け、再び借金生活に突入した。2-2の同点で迎えた8回1死二、三塁から野選で勝ち越しを許し、新庄野球の真骨頂でもあるスクイズでダメ押し点も献上した。中10日で先発した有原航平投手(32)が8回5安打4失点と踏ん張れず。右腕は対日本ハムに通算6度目の登板も、古巣初白星を手にすることはできなかった。チームも開幕から本拠地で新庄ハムに4戦4敗と福岡移転後初の屈辱となった。
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最後は代打嶺井の力ない三ゴロで終わった。3点を追う最終回。特に見せ場もなく、あっさり3者凡退に倒れた。日本ハム孫にプロ初セーブを献上。0-2の5回に山川、周東のソロで一時は同点に追いつくも、6回以降は三塁すら踏めず。2連敗を喫し、5月17日以来の借金生活に突入した。小久保裕紀監督(53)は「相手も(日本ハム)伊藤なので投手戦になると予想はしていた」。それだけに、終盤の守乱が勝負の明暗を分けてしまった。
2-2の同点で迎えた8回だった。先頭の8番伏見に二塁打を許す。続く山県のスピンのかかった投前の送りバントを有原がファンブルし、無死一、三塁とピンチは広がった。右腕は「あれを処理できていれば。あそこからピンチになっている」。さらに海野の三塁けん制悪送球で同1死二、三塁となり、2番五十幡の二ゴロ間に勝ち越しを献上(記録は野選)。なおも1死一、三塁から石井にはスクイズを許した。中10日で先発も、8回5安打4失点と踏ん張れず。対日本ハムに通算6度目の登板となったが、古巣初白星を挙げることはできなかった。「何としても勝ちたかったので。勝てなかったので迷惑をかけたかなと思います」。悩めるエースは肩を落とし、敗戦の責任を背負った。
9回は1死から川瀬がゴロを好捕するも、一塁へ悪送球。結果的にさらに1失点につながった。小久保監督は「9回の1点はいらなかったですね」。チームは昨季12球団最少の53失策も、今季はここまで33失策と両リーグワーストで持ち味の堅守を発揮できない。
今カードは首位日本ハムとの重要な連戦も、初戦を落とした。ゲーム差は4に広がり、開幕から本拠地で日本ハムは4戦4敗と福岡移転後初の屈辱となった。上位浮上に向け、連敗だけは阻止したい。【佐藤究】