鳥栖小菊昭雄監督(2025年1月10日撮影)

<明治安田J2:鳥栖2-1札幌>◇第17節◇25日◇駅スタ

サガン鳥栖がホームで北海道コンサドーレ札幌との昨季のJ1対決を制し、2連勝で前節8位から7位に浮上した。

殊勲は1得点1アシストと、全2得点に絡んだDF長沢シヴァタファリ(23)だった。2試合連続得点の右ウイングバックは「自分でもびっくり」という。

0-0で迎えた前半29分には、CKの流れから長沢が左足で放ったシュートが、DF今津佑太(29)の右足に当たってゴールイン。記録は今津の先制点になったが、長沢は冗談で「俺のゴールでしょ?」とアピールした。

その10分後、今度も長沢がこぼれ球に右足を鋭く合わせて、正真正銘の追加点を挙げた。

ヒーローは「(先制点はゴールを決めた)佑太君に感謝です」と先輩を持ち上げつつ、自身のゴールは「日頃から(監督らに)絶対に(ゴール前に)詰めるように言われているので、よかった。自分は守備の選手なので、ゴールを守ってもっとチームに貢献したい」と、会心の笑顔を見せた。

前半に札幌が警告2枚で退場者を出し、後半に鳥栖は今津が得点機会阻止で一発退場になった。ただ、ホームで確実な試合運びをした鳥栖が、貴重な勝利を手にした。

小菊昭雄監督(49)は「前半は今季でも、最もハイパフォーマンスの試合ができた。今日の目的である勝ち点3を、J2屈指の攻撃力を誇る札幌に、しっかり勝てたことが非常にうれしい」と総括した。

開幕3連敗と最悪のスタートを切った鳥栖だが、その後も相次いで故障者が出て苦しんだが、開幕4戦目以降は8勝4分け2敗、ここ10試合は6勝3分け1敗。攻守にハードワークを求める小菊監督の指導力が、鳥栖を進化させている。

開幕8試合目までなかった複数得点も、9戦目以降の9戦で5試合も達成。先制逃げ切りあり、逆転勝利あり、この日のように競り合いを制すなど、さまざまな勝ちパターンが増えた。

通算8勝4分け5敗の勝ち点28。首位千葉とは最大14差もあった勝ち点が、今は8差。1年でJ1復帰へ、その足音が力強くなってきた。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【鳥栖】昨季のJ1対決を制して2連勝&7位浮上 小菊監督「札幌にしっかり勝てたことがうれしい」