仲間と優勝トロフィーを掲げるパリ・サンジェルマンのマルキーニョス(ロイター)

<フランス杯:パリSG-スタッド・ランス>◇24日(日本時間25日)◇決勝◇フランス競技場(サンドニ)

【パリ=松本愛香通信員】MFの伊東純也(32)中村敬斗(24)とDF関根大輝(22)が所属するスタッド・ランスの67年ぶり優勝は遠かった。勝てば来季の欧州リーグ(EL)出場権を獲得できる舞台に日本人3人そろい踏みで先発したが、王者を相手に前半だけで3失点して完敗した。

伊東はハーフタイムまで45分間、中村は後半途中までプレー。関根はフル出場した。

試合後、中村は「もう圧倒的な差だったんで、どうしようもなかったですね。もう序盤から、もう。ボール持って蹴るだけだし、持てなくて相手ボールで守備して、って感じで。疲れっていうか、足、痛かったんですけど、無理やり出たんですけど、話にならなかったですね。(相手が)強くて」と認めた。

リーグ戦16位で2部メッスとの入れ替え戦に回り、その第1戦(21日)と第2戦(29日)の合間に行われたクープ・ドゥ・フランス決勝。日本の天皇杯に相当し、リーグ・アン(1部)のチームは9回戦から登場する全国大会の決勝に、ほぼ半世紀ぶりとなる1977年以来の進出。優勝ともなれば67年ぶりだったが、前半だけでパリSGのFWブラッドリー・バルコラ(22=フランス)に2得点1アシストを許した。

欧州チャンピオンズリーグ(CL)のファイナル(31日=日本時間6月1日)にも駒を進めているパリSGは、悲願の初優勝を目指す大一番のちょうど1週間前。GKドンナルンマのベンチスタート以外は、ほぼベストメンバーだった。

ボールの7割超を握られて耐える展開の中、Sランスは左足首負傷から先発復帰した伊東のキープ、右の伊東から左の中村への長いアーリークロスなどでチャンスをうかがうが、ゴールに迫れなかった。7万7101人の前でリーグ王者がフランスカップ2連覇を遂げ、自クラブが持つ大会最多優勝記録を16回に伸ばして国内2冠を達成した。

その中で強行出場した中村は「(足の痛い部分は)くるぶし。サンテティエンヌ戦で、けがして。3日前のメッス戦に無理やり出て痛みがちょっと悪化して」と明かしつつ「今日は決勝だから、無理やり出ようかなと。でも0-3だったので、無理せずに交代だったんですけど。木曜日(29日の入れ替え戦、メッスとの第2戦)あるんで」と絶対の残留へ切り替えた。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 Sランス中村敬斗「圧倒的な差だったんで、どうしようもなかった」パリSGに0-3で仏杯は準V