【阪神】56打席ぶり12号ソロの佐藤輝明「いいスイング」チームは高橋宏斗から初めての1発
<中日5-4阪神>◇24日◇バンテリンドーム
阪神佐藤輝明内野手(26)がチームの負の記録を断ち切った。1点を先制された直後の2回。中日高橋宏の浮いてきた甘いスプリットを完璧にとらえた。「確信歩き」をしながら見つめた先は、広いバンテリンドームの右中間スタンド中段。同点の12号ソロは、外野手もすぐに追うのをあきらめる“驚弾”だった。
「先に点を取られてしまったので、早めに追いつきたかった。(すぐ取り返せたのは)いいことじゃないですか。いいスイングができたと思います」
実はこれが、阪神の選手が高橋宏から打った初めての本塁打。23年4月の初対戦から数えて、のべ246人目の対戦で、ようやく飛び出した1発だった。
開幕から快調に本塁打を重ねてきたが、5日に放った11号以来の久しぶりの柵越えとなった。56打席ぶりの1本にも「特にないです」と素っ気なく話した。全く不調ではなかった。本塁打が出なかった期間に二塁打7本。打率は2割8分5厘と高水準をキープ。リーグトップを突っ走る本塁打&打点に加え、3冠王も夢ではない成績だ。
練習で「魚雷バット」など複数のバットで調整したり、毎日修正に努める。入団以来、好不調の波が大きいことが課題だったが、昨年までとは比較にならない安定感。いつも元気な4番が頼もしい。【柏原誠】