メッツ対ドジャース 9回表ドジャース1死、大谷は右前打を放つ(撮影・滝沢徹郎)

<メッツ-ドジャース>◇23日(日本時間24日)◇シティフィールド

ドジャースとメッツが、ともにタイブレークで2イニング連続無得点の珍事が発生した。

5-2と3点リードの9回、守護神タナー・スコット投手(30)が3失点。無死二塁から始める延長タイブレークに突入した。ドジャースは10回に2四死球で無死満塁とするも、テオスカー・ヘルナンデス外野手(32)が一ゴロ、マックス・マンシー内野手(34)が併殺に倒れ、無得点に終わった。

だが、その裏の守りはアレックス・ベシア投手(29)と、ルー・トリビノ投手(33)が無失点。首の皮が一枚つながったが、11回も無死二塁からアンディ・パヘス外野手(24)、キケ・ヘルナンデス内野手(33)、トミー・エドマン内野手(30)が凡退した。

さすがに万事休すと思われたが、その裏にアンソニー・バンダ投手(31)が2死満塁とすると、8番手ルイス・ガルシア投手(38)がホームを踏ませず、まさかの延長12回に突入した。既に日付は変わっている。

この日は「タッチアップ」を巡っても、珍事が続いた。2回1死一、二塁でドジャースのムーキー・ベッツ内野手(32)が放った右中間への飛球を、中堅手テーラーと右翼手ソトが交錯しながら捕球。だが、交錯してグラブに触れたボールが再び宙に浮く「お手玉状態」となり、最終的に捕球するタイミングよりも、二走コンフォートのタッチアップが明らかに早かった。

メッツ側はチャレンジを要求したが、公認野球規則の5・09「アウト」(a)打者アウトの原注2に明記されている「野手がボールを地面に触れる前に捕らえれば、正規の捕球となる。その間、ジャッグルしたり、あるいは他の選手に触れることがあってもさしつかえない。走者は、最初の野手が飛球に触れた瞬間から、塁を離れてさしつかえない」によって、タッチアップが認められた。

さらに、3-1の4回1死三塁のドジャースの守り。メッツのアロンソが右飛を打ち上げると、三走マルテがタッチアップのスタートを切るも、本塁でタッチアウトの判定。だが、審判団は、三塁手マックス・マンシー内野手(34)が、右翼手T・ヘルナンデスの捕球を確認しようとしたマルテの前に立ち、視界をふさぐ形を取っていたとし、走塁妨害で犠飛が認められた。

NHKBSで解説した元日本ハムの田中賢介氏は「今日はいろいろなタッチアップがありますね。もう1回調べたいですね。野球規則がこんなに活躍する日がくるとは」と苦笑い。延長10回表の攻撃が終了した午後1時の時点で、中継は打ち切られた。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 ドジャース&メッツ、両チームともタイブレークで2回連続無得点の珍事 波乱続きの激戦12回へ