中日対阪神 試合終了、梅野(左)と握手を交わす岩崎(撮影・森本幸一)

<中日0-3阪神>◇23日◇バンテリンドーム

阪神先発村上頌樹投手(26)は最後にギアを上げた。3イニング連続でピンチを招いた0-0の7回2死二、三塁。中日代打ブライトに対してカウント3-2から最後の110球目でこの日最速の150キロ直球を投じた。バットを折っての一ゴロで無失点。表情を変えず投球内容をかみしめるようにマウンドを降りた。

「しっかり低めにボールを集めることでなんとか粘りながら投げていくことができた。もう少し3者凡退などで攻撃にいいリズムが生まれるような投球ができたらよかった」

7回6安打1四球5奪三振無失点の好投。初回に上林の中前打と盗塁で2死二塁となるもボスラーを空振り三振。2回から4回までは3者凡退で序盤は快投した。5、6、7回はいずれも三塁に走者を置くも粘って無失点で切り抜けた。

この日は6回の上林への申告敬遠のみの1四死球。4月18日広島戦以来の今月初の四球で連続無四死球は40イニングでとまったが、他は四死球がなかった。5月は4試合に先発し、2完封を含む2勝0敗で防御率0・56。直近2試合は勝ち負けがついていないが、圧倒的な成績を残している。

8回から石井が2番手として今季2度目の回またぎで2回無失点。10回は湯浅が、11回は岩崎が抑えて完封リレーを完成させた。湯浅は22年8月30日広島戦以来997日ぶりで、国指定難病「胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症」から復帰後初の勝利投手となった。

前夜も延長11回まで4時間18分の死闘で7人が登板した投手陣。前戦は敗れたが、この日は先発と救援陣が一致団結して勝利を引き寄せた。【塚本光】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】村上頌樹、最後にバット折り最速150キロ「粘りながら」7回無失点で、5月は防0.56