日本ハム対ソフトバンク 試合後、笑顔でガッツポーズの柳町(撮影・黒川智章)

<日本ハム3-4ソフトバンク>◇22日◇エスコンフィールド

ソフトバンクが日本ハムに競り勝ち貯金生活に戻った。3-3の延長11回1死、柳町達外野手(28)が決勝の3号ソロ。日本ハムの6番手、池田の148キロストレートを右翼ブルペンに運んだ。7試合連続「5番右翼」のスタメン起用に応える1発。チームは6カード連続、さらに5月の月間勝ち越しを決めて首位に2・5ゲーム差と接近。昨季のパ・リーグ王者に勢いが出てきた。

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エスコンフィールドがどよめいた。柳町の打球は美しい弧を描き、日本ハムの右翼ブルペンエリアに着弾した。マウンドの池田はがっくり。三塁側ベンチはお祭り騒ぎだ。3-3の延長11回1死、背番号32の3号ソロで試合が決着した。

初回、1番起用の野村が初球先頭打者本塁打を放った。ホームランで始まり、ホームランで終わった。柳町は7試合連続で「5番右翼」スタメン。クリーンアップを打つ男として最高の仕事を果たした。「本当にピッチャーも頑張っていたので、なんとか点をという思いがホームランにつながったかなと思います」。フラッシュライトを浴びながら、柳町はいつもの爽やか笑顔を見せた。

今カード前、小久保監督は「日本ハムに独走されるのはイヤ」と話した。敵地3連戦は最低でも勝ち越しを決めたい重要な3日間だった。初戦は川瀬のプロ1号で白星。2戦目は9回サヨナラ負けを喫したが、前夜の屈辱を引きずることはなかった。2勝1敗で勝ち越し、首位日本ハムには2・ゲーム差と接近。小久保監督は「強いなと思います。正直に。強いです」と新庄ハムとの戦いを振り返った。決勝アーチのヒーローも「まだまだ追い上げていかなければいけないチーム。この勝ち越しを機に挽回していきたいと思います」と力強く誓った。

故障者が続出しながらソフトバンクはV字回復をたどる。これで6カード連続の勝ち越し。5月は17勝6敗とし、残り6試合を残して月間勝ち越しを決めた。腰の手術で離脱している近藤は23日の2軍阪神戦で実戦復帰する。主力が戻るまでに優勝争いが狙える位置にいたいのが本音だ。再び貯金「1」とした小久保ホークスが、上昇気流に乗ってきた。【只松憲】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【ソフトバンク】5番柳町達が決勝ソロ「なんとか点をと」 日本ハムに延長で競り勝ち貯金生活