【とっておきメモ】「おこがましい」「そこまでの選手じゃ」プロ1号ソフトバンク川瀬晃は謙虚
<日本ハム2-5ソフトバンク>◇20日◇エスコンフィールド
ソフトバンクが、今季43試合目で初の貯金生活に突入した。2-2の6回無死、川瀬晃内野手(27)がプロ1号の決勝ソロ。通算441試合と785打席目で待望のアーチを描いた。先発のリバン・モイネロ投手(29)はハーラートップタイの5勝目で、首位日本ハムには2・5ゲーム差に接近。5月20日は王貞治球団会長の85歳の誕生日で、10年ぶりのバースデー白星を贈った。
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川瀬の語気が変わった瞬間を忘れない。弟はオリックスの堅斗投手(22)。これから兄弟で球界を盛り上げていきたいのではないか。そう思った記者が質問を投げると、穏やかな川瀬の口調が突如早くなった。「盛り上げるとかはないです。そこまでの選手じゃないので。2人とも。まだまだその舞台に立てるかも分からないぐらい。盛り上げるとか、まだまだおこがましい」。思わず頭を下げた。
堅斗にとっては憧れの兄。その兄は冷静に足元を見つめ「まずはお互いの地位を確立するために頑張ろう」と堅斗にくぎを刺していた。それでも、いつかは川瀬兄弟でパ・リーグや球界を盛り上げ、地元の大分県に多くの笑顔を届けてほしい。まず兄が記念のプロ1号を決勝アーチで決めた。堅斗が刺激を受けているのは間違いないだろう。【ソフトバンク担当=只松憲】