ノーノー男の早大・伊藤樹がリリーフで完全投球、先週高熱も気迫の投球 明大から今季初勝ち点
<東京6大学野球:早大8-6明大>◇第6週第3日◇20日◇神宮
早大エース伊藤樹投手(4年=仙台育英)が、連日のヒーローとなった。
前日の明大2回戦ではノーヒットノーラン達成し、この日の同3回戦ではリリーフ登板して1回2/3を完全投球。延長10回には自身のバットで追加点をもたらした。2勝1敗で明大から今季初の勝ち点を挙げ、優勝争いは東大を除く最大5校の混戦模様に。法大は慶大を6-5で退け、1勝1敗(1分)のタイに持ち込んだ。
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令和初のノーヒットノーラン男が、重たいムードを断ち切った。同点3ランを浴びた直後の9回1死一塁から急きょマウンドに向かうと、一ゴロ併殺に仕留めてピンチを切り抜けた。6-6の延長戦に持ち込み、延長10回にバッテリーを組む吉田瑞樹捕手(4年=浦和学院)のソロアーチで1点を勝ち越し、さらに伊藤にもタイムリーが生まれて勝利した。
投打で活躍を見せた伊藤だが、会見場には現れなかった。小宮山悟監督(59)が「実は先週の木曜日に38度の熱があった。話すことさえも苦しい状況だった」と代弁。万全の状態ではない中でも、直球は自己最速タイの151キロを計測と気迫みなぎる投球が光った。現時点で優勝の行方は、東大を除く最大5校という混戦状態。首位の明大が次週の法大戦で勝ち点を落とせば、2位の早大にも目が出てくる。逆転Vへ-。エースの存在は欠かせない。