2018年12月1日、楽天への入団会見で握手を交わす浅村(右)と石井GM

<楽天2-1日本ハム>◇24日◇楽天モバイルパーク

楽天浅村栄斗内野手(34)が通算2000安打を達成した。平成生まれでは初の快挙となった。

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西武からFA宣言した浅村の獲得を主導した楽天の石井一久GM(51)には、忘れられないシーンがある。入団1年目の19年。打撃練習を行う浅村に、選手たちが目を奪われていた。

「スイングスピードや打球に驚いてる姿を見て、イーグルスの現在地は浅村に『すげぇー、すげぇー』という感覚を持ってる、やはり直近5年で最下位3回のチームだなと実感しましたね。現在地が見えたからこそ、彼がここに来た意味がありますよね」

前年に打率3割1分、32本塁打、127打点の圧倒的な成績を収めていた。「バッターに必要なのは強く振るってことだと思うんですよね。根本は。スイングスピードに、すごく僕は魅力を感じました」。その力を目の当たりにした選手たちの率直な反応に触れ、石井GMは争奪戦を制した意味をかみしめた。

獲得に乗り出したのは、チームの「幹」になってほしい思いからだ。「大きい幹をチームに持つことが大事だったんで、本当に必要な選手でしたね」。高打率を残せ、本塁打に二塁打も多く打てる。二塁を守れる点も補強ポイントに合致した。練習量も多く、若手の模範となれる。「彼は人一倍やってたんで、ああいう積み重ねをイーグルスの選手にも見てほしい」。

「ポスト浅村」の台頭が、強い楽天を築く上で欠かせない。「そんな簡単にああいう選手はポンポン出てくるわけじゃないですが、ああいう選手になるための努力を見られる時でもあるんで、一緒にプレーするだけじゃなくて、野球をやってる時の姿勢をすごく見てほしいかなと思います」と望んだ。【山田愛斗】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【楽天】石井一久GMが浅村栄斗争奪戦を制した意味「積み重ね」練習量多く、若手の模範