キャッチボールをする阪神才木(撮影・藤尾明華)

地方の鬼だ! 阪神才木浩人投手(26)が3戦連続完封勝利の球団タイ記録をけん引する。阪神は12日、甲子園での全体練習後に空路、新潟入り。首位を走るチームは2試合連続完封勝利中。才木が13日DeNA戦(ハードオフ新潟)でゼロ行進なら球団タイ記録の3試合連続に並ぶ。4月15日ヤクルト戦(松山)で今季初白星を挙げた右腕が、再び地方球場で適応力を発揮する。

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才木の今季7度目の先発は、初めてマウンドに立つハードオフ新潟だ。チームは2連勝でセ・リーグ20勝一番乗り。追い風も右腕はクールに見据えた。

「もちろんゼロでいくのがベストですけど、まずは自分のできることをしっかりやるのが一番。とりあえず相手バッターをしっかり抑えられるようにって感じですね」。

10日に村上が中日戦でマダックスを達成(100球未満での完封勝利)。翌11日の同戦ではドラフト1位の先発伊原らが力投。継投で2戦連続完封勝利を挙げた。今日13日も無失点となれば、チームは23年4月27日巨人戦~29日ヤクルト戦以来、2年ぶり12度目の3戦連続完封勝利。球団タイ記録だ。才木はゼロバトンの第1走者となった同学年村上に大きな刺激を受けていた。

「村上は村上で素晴らしい投球が続いているんで、自分も乗っていけるように。自分は自分のスタイルで相手を押していけるようにできたらいい」

開幕2連敗から自身3戦目となった4月15日ヤクルト戦(松山)で今季初勝利。初訪問の地方球場での勝利から、ここまで3勝3敗と盛り返した。初の新潟も大学時代に主戦場にしていた後輩桐敷らからリサーチ済み。「結構、広いって聞いてるんで、後は行ってその場のフィーリングと、投げながら合わせればいいかな。どんな球場か楽しみ」と問題なしを強調する。

藤川監督にとっても初めて指揮を執る新潟の地。現役時代の12年5月8日、広島戦では2点リードの9回に登板してセーブを挙げている。指揮官は「前はタイガースファンがたくさんいてくれました。楽しみ」と13年ぶりの凱旋(がいせん)に胸を躍らせる。

才木はチーム打率2割2分1厘(リーグ5位)ながらDeNA打線の警戒を怠らない。「個人個人がしっかり振って、対応もいい打者が多い。つながり出したら複数得点が入っちゃう打線なんで、1人ずつ切っていけるようにいけたらいい」。移動前の甲子園練習では大竹と遠投で調整。火曜日の男は、投げた球が見せた上昇曲線をチームにももたらす。【伊東大介】

▼阪神が3試合連続完封勝ち。13日DeNA戦で完封すれば球団では23年4月27~29日以来、12度目。球団の連続試合完封勝ちは3試合が最長。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】才木浩人が球団タイ3試合連続完封勝利けん引へ 松山制した「地方の鬼」が新潟も!