ガックリとうなだれる新潟・長谷川(左)を起き上がらせる堀米主将(撮影・小林忠)

<明治安田J1:新潟1-1浦和>◇11日◇第16節第2日◇デンカS

アルビレックス新潟はホームで浦和レッズと対戦し、1-1で引き分けた。後半29分、MF長谷川元希(26)の今季5点目で先制するも、わずか6分後、昨季まで在籍した浦和FW長倉幹樹(25)に同点ゴールを許した。2勝7分け6敗の勝ち点13で順位は19位。放ったシュート数は11本に対し3本に抑え込む内容も、今季本拠地初勝利はまたもお預けとなった。

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長谷川は試合後、DF堀米悠斗主将(30)の手を借りなければ立ちあがることができなかった。エースとして君臨する加入2年目の今季はチームトップの得点数を挙げるが、白星につながった試合は4月6日神戸戦(1-0)のみ。この日の5ゴール目も、空砲に終わった。

「どうしてここまで勝てないのか。なんで? 自分が決めた試合で追いつかれる展開は何回目? 4回目? と。決めても勝てない。試合中は折れていないが、終了後は、正直、メンタルがきつい。自分がもっと点を決めるしかない…。難しいです」

停滞していたゲームを動かした。0-0の後半29分、途中投入のFW小見洋太(22)の単独突破に猛ダッシュで並走し、シュートのこぼれ球を右足で押し込み先制点を挙げた。しかし同35分、元同僚の浦和長倉に同点とされ、今季7度目のドローに持ち込まれた。「時間帯が過ぎるとプレスが弱くなったりサイドを崩される。選手交代なのか、各自が気持ちを上げて、もっと走るのか。失点シーンは後手に回った」。またもホーム初勝利を逃す展開に首をかしげた。

チームの結果が出ないが、獅子奮迅の活躍で仲間を鼓舞する。アイデアとテクニックで攻撃をけん引しながら、前線からの激しい守備でもチームに貢献。「本当はもっと攻撃でパワーが使いたい」と本音が隠さないが、プレーで、背中でチームに闘魂を注入する。「新潟らしく戦うしかない」。もがきながらも進んだ先に、道は開けるはずだ。【小林忠】

○…昨季まで新潟に在籍し、準優勝だったルヴァン杯で得点王になった浦和長倉が初の古巣戦で今季初ゴールを決めた。「大好きなスタジアムだけど、相手としては好きじゃない。(今季初得点は)タイミングが悪かった」と頭をかいた。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【新潟】「何回目?」MF長谷川元希の今季5得点目も空砲…浦和に追いつかれまたも本拠勝利逃す