【鹿島】田川亨介が決勝点「特別な日にゴール取れて本当にうれしかった」狙い通りの一撃
<明治安田J1:鹿島2-1川崎F>◇11日◇第16節◇国立
鹿島アントラーズFW田川亨介(26)が川崎フロンターレ戦で決勝点を決めた。
1-1の後半17分にエースFWレオセアラに代わって途中出場すると、20分に大仕事をやってのけた。FW鈴木優磨のスルーパスに反応し、相手DFラインの背後に飛び出すと冷静に相手GKとの1対1を制した。
「ハーフタイムにユウマくんと『裏が空いているからどんどん抜けろ』という話をしてて、本当にその通りに体が勝手に動いて、ユウマくんも本当にいいボールをくれましたし、あとは流し込むだけみたいな感じだった」
狙い通りの貴重な逆転弾だった。相手との駆け引きも巧みだった。DFよりも1歩後ろからスタートを切ってオフサイドにならないことだけを気をつけた。前々節のFC町田ゼルビア戦で鹿島加入後初ゴールを挙げるとこの日も重要な得点でヒーローに。「1個取って自信にもなりましたし、体も軽くなったというか、気持ち的にも落ち着いた」と勢いづいた。
忘れられない一撃となった。国立でゴールを奪うのも、プレーするのも初めて。FC東京時代にルヴァン杯決勝前日に負傷してベンチ外だった会場を良い記憶に塗り替えた。J1歴代9位の5万9574人が詰めかけたスタジアムを満喫した。「この人数が集まって試合できることは選手をやっていて、何回あるかわからないので、特別な日にゴール取れて本当にうれしかったです」。迷いが消え、心の余裕が出てきたストライカーが鹿島の6連勝に大きく貢献した。【佐藤成】