マーリンズ戦後、囲み取材に応じるドジャース大谷

<マーリンズ4-7ドジャース>◇5日(日本時間6日)◇ローンデポパーク

【マイアミ(米フロリダ州)5日(日本時間6日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(30)が、伝説の地で弾丸ライナーの1発を放った。マーリンズ戦に「1番DH」で出場。メジャー初安打を放った金慧成(キム・ヘソン)内野手(26)に続き、5回無死一塁から右越えに9号2ランをたたき込んだ。23年3月にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝、24年9月19日に「50-50(50本塁打&50盗塁)」を達成したローンデポパークで、本塁打と5年連続2桁盗塁となる10盗塁目を決めチームの勝利に貢献した。

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史上初の「50本塁打&50盗塁」達成から7カ月半。歴史が生まれたボールの落下地点を訪れた。マーリンズ側の左翼ブルペン真横、ダイニングバーに隣接している客席に、記念の50号ホームランが飛んでいった。バーの係員に聞くと「あそこだよ」とすぐに教えてくれた。半円テーブルと青い座席の間で壮絶な争奪戦が行われた場所は、周辺にいたスタッフなら皆、正確に把握している。そんな雰囲気だったが、さすがに落下地点を示すマークなどはなかった。

あの瞬間を目撃していた人はいないか-。辺りをキョロキョロ見回し探しているとを、すぐに現れた。マイアミ在住のペドロ・エステベスさん(32)は、数メートル離れたところで観戦していた。「クレイジーだったよ。(打球は)上のネットに当たって、それから床に落ちて、誰かが滑り込んだ。僕にはトライする時間もなかった」。実はエステベスさんはこれまで何本も本塁打をキャッチした経験がある。「すぐ走ったけど、間に合わなかったよ」。熟練の“ハンター”でもノーチャンスの一瞬の出来事だったという。

ロバーツ監督が、当時の光景を回想した。「去年、ここでの夜は私たち全員にとって特別だった。ショウヘイのように、偉業を成し遂げた場所というのは、いつまでも心に残るもの。だから、ここは彼にとって、ずっと特別な場所であり続けるだろうね」。敵地マイアミのファンにも、あの時の記憶は刻まれている。エステベスさんは「マーリンズを応援するけど、ショウヘイのホームランも見たい。世界一の選手なんだからね」と、目を輝かせた。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 熟練の“ハンター”でもノーチャンスの出来事だった大谷翔平の50号落下地点/Nobu’s Eye