【日本ハム】北山亘基、味方ミスで1失点も「責める必要ない」勝利逃すも子供たちに届いた121球
<オリックス1-0日本ハム>◇5日◇京セラドーム大阪
熱投報われず-。日本ハムはオリックスに1-0で敗れ、今季2度目の敵地6連勝を逃した。先発の北山亘基投手(26)が、ともに今季自己最多となる8回、121球を投げ7安打1失点と粘投も、4回に味方のミスで失った1点が響き“完投負け”を喫した。オリックス九里相手には今季3戦3敗。好投手を崩しきれずにカード頭を落とし、首位オリックスとのゲーム差は2に広がった。
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北山が、こどもの日に気持ちのこもった投球を披露した。初回いきなり2死二塁のピンチを招くも、オリックスの4番杉本を151キロの高めストレートで3球三振。2回は1死一、二塁と走者を背負うも、紅林を153キロ、若月は151キロと、いずれも外角ぎりぎりの力あるストレートで、連続の見逃し三振に切って取った。
好調な猛牛打線に4回までに80球を擁しながら粘って1失点。5回からの4イニングは、約半分の41球で無失点に仕留めた。「(序盤は)カウントを有利に進めたいとか、ストライクを取っていきたいというところにフォーカスしすぎていた。(中盤以降は)自分のボールをミットに向けて自分主導で投げていけた部分が大きかった」。気持ちを切り替え、最後まで先発投手の責務を果たしきった。
4年目で、こどもの日初登板。京都出身で、少年時代は家族と一緒に京セラドーム大阪に出向き、何度も野球観戦した。「一番は金子(千尋)さん。プロのピッチャーは生で見たらこんな感じなのかなって見に行った記憶はあります」。当時を振り返りつつ「僕が小さい時に憧れたような姿を、子どもたちに見せられたら」と意気込んだマウンド。好投手九里との再戦はまた黒星となったが「スタミナ的な部分も昨年に比べると、出力も落ちずに最後まで投げられるようになってきた」。タフな投球は子どもたちにも響いたはずだ。
4回に右翼線の打球を万波が捕球できず1点を失ったが「責める必要はない。僕もそういうことはありますし、切り替えて、その後もしっかり打ち取れたんで。そこも1つ今日の収穫点」。敗戦から得た糧を、次に生かす。【永野高輔】